Momiji が現在読んでいる最中のディズニー公式“以外”の洋書を紹介します。
こちらの記事では“ザ・マペッツ”シリーズを中心に活躍した人形使い、リチャード・ハントの伝記本 Funny Boy: Richard Hunt Biography の第6章~第10章を読んだ感想をまとめています。
Funny Boy: Richard Hunt Biography がどんな本なのかについて、まずはこちらの記事を読んでいただくことをオススメします!
6 Affectionate Anarchy ~ショーの始まり~
第6章では、念願のマペットが主役のバラエティ番組「マペット・ショー」がついに放送スタート!
リチャードはシーズン1から、カーミットのアシスタントを務める愛すべき新人スタッフのスクーター、バルコニーからヤジを飛ばすおじいさんコンビの片割れのスタトラー、巨大な着ぐるみ型モンスター系マペットのスウィータムズなど、多くのメインキャラを演じることになりました。
相変わらずお調子者キャラを発揮して撮影現場を盛り上げるリチャードですが、「マペット・ショー」の撮影のためロンドンに来た直後にお父さんが亡くなったとの知らせが飛びこんできたこともあり、ふとした瞬間に突然涙を見せる場面もあったそう。
そこで一肌脱いでくれたのが、フォジーやミス・ピギーを演じている共演者のフランク・オズ!
リチャードを元気づけるために誕生日パーティーを企画してくれました。
当時のリチャードはどんなにフォーマルな場でもいつもアディダスのスニーカーを履いていたそうで、それが彼のトレードマークのようになっていました。
そこでフランクはスニーカー型のバースデーケーキを用意することに。
…と、ここまでは心温まるエピソードなのですが、なんとそのスニーカー型ケーキというのが、リチャードが本当に普段履いているスニーカーをこっそり拝借してわざわざ型を取ったというのだからびっくり!!!
何もそこまでしなくても…w
生真面目そうな印象のあるフランクだけど、やっぱりそこはザ・マペッツの一員、やることがなかなかぶっとんでいます。
7 Muppetmania ~勢いは止まらない!~
「マペット・ショー」は瞬く間に視聴者の心をつかみ、あっという間に世界的人気番組へと成長!
シーズン2に入ってからもその勢いは衰えることなく、世界的なスターが番組のファンだと公言する、なんなら“番組に出演したい”と自ら連絡してくる、ついにはイギリスのエリザベス女王の前でパフォーマンスする機会まで得てしまう、という、まさに向かうところ敵なしの状態となりました。
そんなシーズン2におけるリチャード最大の功績は、なんといってもビーカーというキャラクターを生み出したことでしょう!
「マペット・ショー」の実験コーナーを担当するブンゼン・ハニーデュー博士の忠実なアシスタントとしてデビューして以来、毎回おかしな実験に巻き込まれて可哀想な目に遭っているビーカー。
その苦労の歴史をディズニー公式がちゃんと動画にまとめてくれているところからも、彼がいかにいじられて… いや、愛されているかが伝わってくるかと思います。
それにしても、こんなにひどい目に遭い続けているのに、なぜビーカーはブンゼンのアシスタントを辞めないのか?
その理由はリチャード曰く、“失敗ばかりのブンゼンに対して情がわいて、ほっとけなくなっているから”なのだそうです。
ただしブンゼン役のデイヴ・ゲルツの意見は少し違うようで、彼はビーカーがブンゼンのアシスタントをやっているのは“ただ単に給料のため”だと考えているそうですw
もう、このお二人のキャラクター解釈の違いがまさにビーカーとブンゼンの関係性を表していて…
このエピソードが知れただけでも、この本を読んだ価値があるというものです!(大袈裟w)
8 Millions of People Happy ~活躍の場は銀幕へ~
テレビ番組が人気になると、次は何が起きるか…
そう、映画化です!
ということで、マペットたちにとって初めての劇場映画『マペット・ムービー』が1979年に公開されました。
(ちなみにこの章のタイトルも、エンタメでたくさんの人を楽しませたいという夢を語る劇中のカーミットの台詞を引用が元ネタです♡)
こちらの作品は日本の Disney+ でも視聴可能、日本語吹替&字幕も完備されていますので、ぜひぜひご覧いただければと思います♪
わちゃわちゃと車で旅をするマペットたちの姿は見ていてとっても楽しいのですが、その撮影の裏側は大変なものでして…
カーミットが沼地で「レインボー・コネクション」を歌う場面でジム・ヘンソンが沼の中からカーミットを操っていた逸話はマペットファンの間では有名ですが、それ以外にも、フォジーが車を運転している場面では、実は車のトランクの中にスタントマンが隠れていて、道路の様子をモニター越しに確認しながら運転していた、という衝撃の事実がこの本の中では紹介されていました!
そんな危険な撮影も笑い話にしながら乗り越えられるほどには仲の良い人形使いさんたちでしたが、番組の大成功の裏では、徐々にその関係に亀裂が入っていった部分もあったそう。
特に知名度的&金銭的な面で、ジム・ヘンソン&フランク・オズと、リチャードを含む他の人形使いたちの間に徐々に溝が生まれていったと、晩年のリチャードはインタビューの中で語っていたそうです。
ただ、決してジムとフランクを悪者として非難したいわけではなく、慎重に言葉を選んで当時を振り返っている様子が、リチャードの発言のそこかしこから伝わってくるのが非常に印象的で…
ザ・マペッツに関わる人たちの関係性の深さを感じた章でした。
9 Endings and Beginnings ~新たなステージに向けて~
“終わりと始まり”を意味する章のタイトルからも想像がつくように、この章では「マペット・ショー」の最終シーズンであるシーズン5が制作・放送されていた頃のエピソードが紹介されています。
「マペット・ショー」のシーズン5では、誰もが知る当時の人気スターだけではなく、過去の名エンターテイナーをゲストに迎えて、若い視聴者にもそのすごさを知ってもらおう!という試みも行われていました。
そんな経緯で選ばれたゲストのひとりにウォリー・ボーグというかたがいます。
このかた、実はアナハイムのディズニーランドで Golden Horseshoe Review というショー(東京ディズニーランドでいうところの、「ザ・ダイヤモンドホースシュー」のショーですね)に27年近くも出演し続けたディズニー・レジェンド!
番組の中では、なんと彼がそのディズニーランドのショーをマペットたちと一緒に再現!
まだこの頃のザ・マペッツはディズニーとまったく無関係だったのに、よくディズニーがこんな企画を許可したんだな~と驚くと同時に、のちのジム・ヘンソンとディズニーの関係を予感させるような出来事のように感じました。
それから、リチャード個人に目を向けても、この時期には未来につながる大きな出会いがありました。
そのお相手は、現在スクーターやジャニス、ビーカーなど、リチャードの持ちキャラの多くを引き継いでいるデイヴィッド・ラッドマン!
テレビで「マペット・ショー」の舞台裏の特集を見たばかりだった当時高校生のデイヴィッドは、人形劇関係者が集まるイベントでリチャードを見かけた瞬間、“あの人、スクーター役の人だ!”と気がつき声をかけたのだそう。
自分のことを認識しているファンがいるという事実に、リチャードはもう大喜び♡
しかし、まさかこの出会いがきっかけで、リチャードの死後もキャラクターたちが活躍し続けられる環境が整うことになろうとは、このときは2人とも思ってもいなかったでしょうね…!
10 Top of the World ~ターニングポイント~
第10章では、ジム・ヘンソンが手がける新たな人形劇番組「フラグルロック」の話題が登場します。
「フラグルロック」は NHK で放送されていたので、ご存じのかたも多いのではないでしょうか?
私もうっすらとではありますが、幼少期にテレビでフラグルたちを見かけた記憶が…
ある意味日本ではザ・マペッツ以上に知名度の高い作品だと思います。
この作品でもリチャードはレギュラーキャラクターから1話限りのゲストキャラクターまで様々なキャラクターを演じるのですが、中でも代表的なのがゴーグ王子というキャラクター。
「フラグルロック」に登場するゴーグ族という種族は着ぐるみ型のマペットで表現されていて、着ぐるみの中に入って歩いたり踊ったりする人と、着ぐるみの外から遠隔操作で顔を動かし台詞を喋る人の2人体制でキャラクターに命を吹き込む仕組みとなっています。
リチャードはゴーグ王子の“着ぐるみの外”を担当していたのですが、“着ぐるみの中”を担当するロブ・ミルズとは本当に息がぴったり、コンビネーション抜群!
あまりに動きと台詞がぴったり合っているので、監督さんの中には、台詞に関する指示をうっかり着ぐるみに向かって出してしまうかたもいて、そんなときにはリチャードが背後から“その指示、僕に向かって出してくれないと意味ないよ”とニヤニヤしながら指摘してくるのだそうですw
そして、この時期にはプライベートでもリチャードに運命の人との出会いが!
それまで恋愛に関してはいろんな男性と短いスパンで付き合っては別れ…を繰り返していたリチャードですが、そんな彼に“自分の人生で最も重要な人”と語るほどの相手が現れるのです。
その人物の名前はネルソン・バード。
いつも騒がしいパリピなリチャードとは正反対の、とても物静かで穏やかな男性です。
リチャード本人が彼との関係について語ったインタビューが残っているため、ネルソンに関する記述はそれまでに登場したどの恋人よりも詳細!
なんと初めて出会った日の曜日や天気まで判明済みで、そのうえリチャードの語り口がとってもロマンティック♡
出会った瞬間になぜか既視感があって、自分たちは前世からお互いを知っていたんだと思う…だなんて、まるでロマンス小説の一節のような素敵な言葉でネルソンへの想いを熱く語ってくださっています♡
いや~もう読んでいるだけでこちらも甘~い気分になっちゃいますね!
ごちそうさまです!!!
以上、リチャード・ハントの伝記本 Funny Boy: Richard Hunt Biography の第6章~第10章の感想をお届けしました。
1970年代の欧米での爆発的なザ・マペッツ人気、そしてその大成功によって華やかな生活を送る人形使いさんたちの様子が生き生きと描かれているフェーズで、読んでいてとてもワクワクしました♡
次回の第11章~第15章編もどうぞお楽しみに!




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