【ピーター・パンで英語学習】最上級を使って説明しよう! 〝お母さん〟ってどんな人?

学習記録

Momijiが実際にDisney+の作品を使って勉強する中で、英語学習的に〝気になるな〟〝おもしろいな〟と思った場面を、解説とともにご紹介♪

今回は『ピーター・パン』より、比較表現の最上級の基本を学ぶのにぴったりなウェンディの台詞を取り上げます。

【今回の台詞】そろそろ家に帰らないと…

今回取り上げる台詞はこちら。

Well, a mother, a real mother, is the most wonderful person in the world.

ピーター・パン 00:58:28~

しばらく海賊サイドの台詞が続いていましたが、今回は久々に主人公サイドのターン!
こちらはピーター・パンの隠れ家の場面でのウェンディの台詞です。

インディアンの宴でのテンションそのままに、ずっとネバーランドにいて楽しく過ごせばいいと豪語するピーター・パンと、いつまでもここにはいられない、家に帰らなければ、と主張するウェンディ。
(永遠の少年であるピーター・パンと、自分もいつかは大人になることを知っているウェンディの、この相容れない感じが切ないですね…!)

最初は誰もウェンディの話に耳を貸そうとしませんが、お母さんの話題を出すと状況が一変。
家族の記憶がおぼろげな迷子たちは、ウェンディの言う〝お母さん〟とは一体どういうものなのか興味を示します。

そこでウェンディが彼らに〝お母さん〟について説明するのがこの台詞、というわけです。

ここに使われているのが、中学校や高校の英語の授業でも必ず習う、比較表現の最上級
基本的な使い方がマスターできる良い例文になっていますので、一緒に確認していきましょう♪

【今回の注目ポイント!】比較表現の最上級

Well, a mother, a real mother, is the most wonderful person in the world.

〝最上級〟って何?

たとえば家の大きさについて説明するとき、日本語では〝この家は大きい〟、〝この家よりあの家のほうが大きい〟、〝この町の中ではこの家がいちばん大きい〟というように、どんなときでも〝大きい〟という形容詞は〝大きい〟という形のまま使われます。

…と改めて説明すると、〝そんなの当たり前では…?〟と思われてしまうかもしれませんね!
でも、英語の場合は、そんな日本語の当たり前が当たり前ではありません。
英語の形容詞や副詞は状況に応じて変化するのです。

たとえば〝この家は大きい〟なら、
This house is big.
で、 big のままでOK。
このそのままの形のことを文法用語では形容詞や副詞の原級と呼びます。

しかし、この家を他の家と比べる場合
This house is bigger than that house. (この家はあの家より大きい。)
というふうに、big が bigger という形に変化します。
これが比較級と呼ばれるかたちになります

さらに、この町にたくさんある家の中でこの家がいちばん大きいという場合なら、
This house is the biggest in this town. (この家はこの町でいちばん大きい。)
というふうに、big が biggest という形に変化
これが今回の台詞でも注目したい、最上級と呼ばれる形なのです

形容詞・副詞を最上級に変化させよう

形容詞・副詞を最上級のかたちに変化させる方法には2パターンあります

【パターン1】形容詞・副詞の後ろに -est をつける

先ほどの例文の biggest がまさにこのパターン。
短い形容詞・副詞の場合は、その綴りの後ろに -est を付けることで、最上級のかたちにすることができます。
youngest 、fastest 、 strongest 、 happiest などなど…

ちなみに、時々最後の子音のアルファベットを2つ重ねたり、語尾の y を i に変えたりするパターンもあるので、書くときにはスペルにご注意を!

【パターン2】形容詞・副詞の前に most をつける

もうひとつのパターンは、綴りが長~い形容詞・副詞の場合は頭に most を付ける、というパターン。
most interesting 、 most cheerful 、 most beautiful などなど。
スペルを気にしなくていいので、こちらのほうがある意味簡単かもしれませんね♪

なお、今回のウェンディの台詞に登場している wonderful も、この most をつけて最上級を作るパターンの形容詞です。

実際の文ではここに注意!

形容詞の最上級の前には the が必要!

実際に文章を作るとき、形容詞の最上級の前には必ず the を置く必要があります!
例えばこんな感じ。

Belle is the most beautiful girl in the village. (ベルはその村でいちばん美しい女の子だ。)

ちなみに副詞の最上級のときには the はつけません。
ちょっとややこしいですね…!

最上級とセットで使われるあるあるフレーズ

最上級が使われる文でよくセットで登場するのが 〝in + 場所やグループ〟というフレーズ。
ここまでに取り上げた例文の中にも、このフレーズが入っていたのにお気づきでしょうか?

This house is the biggest in this town. (この家はこの町でいちばん大きい。)
Belle is the most beautiful girl in the village. (ベルはその村でいちばん美しい女の子だ。)

日本語でも、〝いちばん大きい〟〝いちばん上手〟などの話をするときには、〝この町で〟や〝家族の中で〟というフレーズで、どの範囲の中でいちばんなのかを説明しようとしますもんね。
最上級とセットで覚えておけば、最上級を使った文を作りたいときにぱっと思い出せて便利ですよ~♪

・たくさんある中でいちばん○○!と言いたいとき、
 英語では形容詞・副詞が最上級という形になる

・短い形容詞・副詞の場合はスペルの最後に -est を付けることで、
 長い形容詞・副詞の場合は単語の前に most を付けることで最上級の形にできる

・形容詞の最上級を文中で使う場合は、前に必ず the を置く

【和訳に挑戦!】お母さんって素敵!

今回はそこまで見慣れない単語・イディオムなどもなかったので、早速和訳に突入しちゃいましょう。

Well, a mother, a real mother, is the most wonderful person in the world.

well は間投詞で、ウェンディらしい口調で言うと〝そうね〟といった感じでしょうか。

a mother はもちろん「お母さん」という意味。
その後に a real mother と言い直しているのは、それまでの場面でピーター・パンやマイケルがウェンディを迷子たちの〝お母さん〟役にしようとするような台詞が何度か登場しているから。
自分のような〝母親代理〟的な存在ではなく、ひとりひとりの本当のお母さんについての話をしているんだ、ということを強調しています。

そしてこの後に登場するのが、【今回の注目ポイント】でがっつり紹介した比較表現の最上級

wonderful 「すばらしい」 は綴りが長いので、前に most を付けるパターンの最上級となっています。
この wonderful は person 「人」という名詞を修飾する形容詞なので、 most の前には the が置かれる、というところにも要注目です!

そしてここでもセットで使われているのは〝in + 場所やグループ〟というフレーズ。
壮大に in the world となっています。

すべての手がかりが出揃ったところで、私なりに直訳すると、
そうね、お母さん… 本当のお母さんは、世界でいちばんすばらしい人よ。〟
という感じになります。

公式の日本語吹替はというと…

Well, a mother, a real mother, is the most wonderful person in the world.
お母さんはね、ほんとのだけど、世界中で誰よりもすばらしい人なのよ

最上級の部分を〝誰よりも〟と訳すことで、ウェンディのお母さんに対する想いがよりいっそう伝わってくる表現になっていますね♡

この台詞、主語を入れ替えればいろんな人に〝あなたは世界中で誰よりもすばらしい人!〟という熱いメッセージを送ることができますので、ぜひぜひ日常の中で役立ててくださいね~♪

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