【今回の場面】物語の始まりはちょっぴりホラー?
いよいよスタート、『コルドロン』編!
さて、みなさんはご覧になったことはありますか、『コルドロン』?
筋金入りのディズニーオタクである私は、もちろん見たことありますよ!(ドヤ顔)
まあ、後にも先にも一回見たきりなのでほとんど記憶が残っておらず、初見とあまり変わらないんですけど…
なので、今回ブログを書くにあたって改めて見直して&台詞を書き出してみて、私は驚きました…
この映画、オープニングから怖すぎませんか!?!?!?
映画の原題でもある〝ブラック・コルドロン〟についてナレーションで解説されるのですが…
そもそもこの物語の舞台のプリデイン王国には、とんでもなく極悪人の王様がいて、捕らえられた彼は生きたまま溶けた鉄の中に投げ込まれて(!)処刑されたそうなんですね。
その鉄が黒い鉄釜の形になって固まったのがブラック・コルドロン。
そんな王様の邪悪な魂がたっぷり配合された鉄釜が〝特級呪物〟にならないわけがなく、コルドロン手に入れた者は、なんと不死身の軍隊を操れるようになってしまうのです!
cauldron … /’kɔːldrən/ 【名詞】(魔女の使う)大釜
そもそも〝コルドロン〟というのは、おとぎ話で魔法使いが薬を作るときなどによく使っている大釜のことで、この物語独自の固有名詞というわけではありません。
ディズニー映画だと『白雪姫』の女王が毒リンゴを作るときに使っているイメージが強いでしょうか。
また、本作の邦題は『コルドロン』ですが、原題は The Black Cauldron で、邦題よりも大釜の特徴が若干詳しく描写されています。
…いかがでしょう、このディズニー映画らしからぬダークさ!
一連の解説が終了して映画のタイトルが表示された後は、のどかな森の風景が映し出されてのんびりとした雰囲気も漂うのですが、我々が一息つく間もなく、老賢者のドルベンが、ホーンド・キングという悪者がコルドロンを狙っていることを察知。
horned … /hɔːrnd/ 【形容詞】角のある
日本語だと〝ホーンド・キング〟で一つの名前としてとらえがちですが、その意味はズバリ〝角のある王様〟。
そのまんまですね。
冒頭からこんなにも怖いこと悪いことしか起きないディズニー映画も珍しい気がします…
そんなディズニー映画らしからぬ幕開けなので、出てくる英単語ものっけから cruel「残酷な」、 evil「邪悪な」、 demonic「冷酷な」…などなど物騒なものばかりですし、初めて目にするおどろおどろしい英単語も多数登場します。
しかしその中には、初見だけど辞書を引かなくてもなんとな~く意味が伝わってくる、ちょっと面白い英単語もかなりありました。
初見の英単語なのに辞書を引かなくても意味がわかるって、どういうこと?
と不思議に思ったかたもいらっしゃると思います。
詳しくは次の項で解説しますが、こういう単語があると知っておくだけでも、英語の長文を読むときに辞書を引く手間がちょっぴり省けて時短になるんですよ~!
今回はそういった単語との向き合い方も含めて、辞書いらず?の〝合体英単語〟を作中から3つピックアップして解説します!
意味が推測できる英単語とは?
まず、〝合体英単語〟というのは、わかりやすく解説するために私が勝手に作った造語でして…
英語では、ある単語の前後に別の意味を付加する要素がくっついたり、あるいはまったく別の単語同士がくっついたりすることで、新しい単語が生まれることが多々あります。
英単語の前後に、別の意味を付加する要素(文法用語では接頭辞・接尾辞と言います)がくっついて生まれた新単語は、正式な用語では〝派生語〟といいます
- impossible「不可能な」= im- (否定の意味を表す接頭辞) + possible「可能な」
※元々否定の意味を表す接頭辞は in- ですが、それに続く単語が p で始まる場合には im- に変化します - singer「歌手」= sing「歌う」+ -er(「…する人」を表す接尾辞)
- unhappy「不幸な」= un- (「…でない」を表す接頭辞) + happy「楽しい」
そして、まったく別の英単語同士がくっついて生まれた新単語は、正式な用語では〝複合語〟といいます。
- bedroom「寝室」= bed「ベッド」+ room「部屋」
- basketball「バスケットボール」= basket「かご」+ ball「ボール」
- well-known「有名な」= well「よく」+ known「よく知られている」
ちなみに、英語に限らず日本語にも派生語・複合語は存在します。
- 不可能 = 不 + 可能 の派生語
- 本棚 = 本 + 棚 の複合語
派生語や複合語がどんなものか、なんとなく理解していただけましたでしょうか?
まあ、複合語や派生語ってものがあるのはわかったけど…
それがなぜ英文を読むときの時短につながるの?
それはお答えしましょう。
その理由はずばり!
元の単語や接頭辞・接尾辞の意味を知っていれば、辞書を引かなくても単語の意味が大体予測できるから、です!
たとえば impossible という単語は初見でも、im- が否定を表す接頭辞、possible の意味は「可能な」だと知っていれば、
可能の否定、可能ではない、つまり「不可能な」ってことか!
と意味を導き出せるのです!
もちろん正確に翻訳しなければならないときは辞書を引くことをお勧めしますが、試験などで辞書が使えないシチュエーションでは、英単語をできるだけたくさん覚えておくことはもちろん、知らない英単語の意味を予測するスキルも非常に大切になります!
それではお待たせしました。
『コルドロン』のナレーションや台詞に実際に登場する英単語を題材に、意味の予測にチャレンジしてみましょう!
辞書なしで挑戦!英単語の意味を当ててみよう
実際に『コルドロン』に登場する派生語・複合語で、英単語の意味を推測できるかチャレンジしてみましょう!
ということで、ここからはぜひ辞書&Google検索厳禁でお楽しみくださいませ!w
①uncounted
まずは冒頭ナレーションより、ブラック・コルドロンの現在の状況を説明する一文に使われているこの単語の意味を推測してみましょう。
For uncounted centuries, the Black Cauldron lay hidden, waiting while evil men searched for it.
コルドロン 00:00:50~
この uncounted という単語、どうやら centuries = century「世紀」の複数形を修飾する形容詞のようなのですが、どんな意味か予想できましたか?
・
・
・
それでは正解発表!
un- は英単語の前にくっついて「…でない」「…がない」という意味を表す接頭辞。
そして counted は、動詞の count「〈人・物など〉を数える」を過去分詞形(受け身や完了の文で使う形ですね)にしたもの。
ここから導き出される uncounted の意味はこちら!
uncounted … /ən’kɑuntɪd/ 【形容詞】数えられ(てい)ない、無数の
一世紀、二世紀…と数えることもできないほど長い年月、ということを、このナレーションでは伝えたいわけですね!
ちなみに、この文の日本語吹替版の訳は次のようになっています。
以来何世紀もの間、ブラック・コルドロンは邪悪な人間に探し出されるのを待っている。
コルドロン 00:00:50~
そんな恐ろしい呪物、永遠に誰にも見つからないでほしいものですけどね…!
②deathless
続いてもナレーションから単語をピックアップしてみました。
1問目の文のすぐ後に読み上げられる一文です。
Knowing whoever possessed it would have the power to resurrect an army of deathless warriors.
コルドロン 00:00:59~
この deathless に関しては、実はここまでの『コルドロン』のあらすじ説明の中でも出てきた言葉なので、予想がつく人も多いのではないでしょうか?
一瞬ズルのようにも思えますが、文脈から単語の意味を予想するというのも大事なスキルのひとつですからね!
・
・
・
それでは正解発表!
death は「死亡」「死」を意味する名詞。
漫画の「DEATH NOTE」の 〝DEATH〟 がまさにこれですね。
そして -less は名詞の後ろにくっついて「…できない」「…しない」を表す接尾辞。
ここまでくればピンときますよね!
deathless … /’deθləs/ 【形容詞】不死の
そう、あらすじの中でも書いた〝不死身の〟軍隊の部分で使われている英単語なのでした!
こちらも文全体の日本語訳をチェックしておきましょう。
もしその悪人がコルドロンを所有すれば、不死身の軍隊を一手に握ることができるのだ。
コルドロン 00:00:59~
う~む、これは完全に悪人の手にコルドロンが渡るフラグですねw
③blackhearted
最後は主人公ターランのお師匠様にあたる老賢者ドルベンの台詞を見てみましょう。
国に漂う不穏な気配の原因に思い当たったときの台詞です。
The Horned King. That black-hearted devil!
コルドロン 00:01:52~
black-hearted 、devil「悪魔」という名詞を修飾している時点で、あまり良い意味の単語でないことは容易に予測できますが…
・
・
・
それではラストの正解発表!
black は、元々「黒い」という意味ですが、「邪悪な」「腹黒い」といった意味もあります。
黒をネガティブな意味で使うのは日本と同じですね。
そして -hearted は、見ての通り heart「心」から派生した語で、他の単語と合体して「…の心を持った」という意味を持ちます。
なので black-hearted は次のような意味となります。
blackhearted … /’blækhɑːrtəd/ 【形容詞】陰険な、意地の悪い
(映画の英語字幕では black-hearted というふうにハイフンが入っていたのですが、辞書ではハイフンなしで一つの単語になっていました)
まさにホーンド・キングの邪悪さが伝わってくるような形容詞ですね!
ちなみにこちらの台詞は、日本語吹替版だと英語とまったく同じ内容にはなっていなくて…
ホーンド・キングだ。あの角を生やした悪魔!
コルドロン 00:01:52~
〝ホーンド・キング〟と聞いても日本語話者は角が生えているところをすぐに想像できないだろう、という配慮からなのか、 black-hearted の意味を潔く切り捨てて、 horned の意味の解説に全振りする日本語訳になっています。
ちなみに日本語字幕も吹替とほぼ同じ訳になっていました。
このあたりの取捨選択もまさにプロの技!という感じで面白いですよね!
【まとめ】派生語・複合語で広がるボキャブラリー
最後に今回の記事の内容をおさらいしましょう♪
今回の記事ではナレーションや台詞の中から派生語・複合語の例をピックアップして解説しました。
・ある単語の前後に別の意味を付加する要素がくっつくことで派生語、あるいはまったく別の単語同士がくっつくことで複合語、という新しい英単語が生まれることがあるよ
・派生語・複合語は、個々の要素の意味を知っていれば、辞書を引かなくても単語の意味が推測できるときがあるよ
『コルドロン』の世界で普段めったにお目にかからない物騒な英単語に触れながら、英単語予測力(?)を高めていきましょう!


コメント