不定期に更新する、ただの Dオタとしての Momiji が趣味全開でいろいろ語る、英語とは関係があったりなかったりするコラム記事です。
どうぞ軽い気持ちでお読みください♪
今回のテーマは、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークのナイトショー「ワールド・オブ・カラー・ハピネス!」のプレショーに登場する〝ザ・マペッツ〟のキャラクターたちです。
- 【はじめに】ふたつの70周年 ~ ディズニーランドとザ・マペッツ
- 【第1講座】ザ・マペッツとは何か
- 【第2講座】ザ・マペッツ キャラクター一挙紹介!
- カーミット ~ 苦労性なみんなのリーダー
- ミス・ピギー ~ 憎めない自称歌姫
- フォジー ~ 滑り芸系コメディアン
- ゴンゾ ~ 命知らずのエンターテイナー
- スクーター ~ みんなを支える働き者
- ロルフ ~ 音楽もお笑いもできる天才犬
- サム ~ 愛国心溢れる生真面目さん
- スウェーデンのシェフ ~ 謎多き料理人
- ブンゼン・ハニーデュー博士 ~ クレイジーな科学者
- ビーカー ~ 健気でタフなアシスタント
- ペペ ~ セクシー&モテモテ(本人談)なエビ
- スタトラー&ウォルドーフ ~ ヤジ専門おじいさんコンビ
- ドクター・ティース 〜 黄金のメロディを生むミュージシャン
- アニマル 〜 予測不能な暴れん坊ドラマー
- フロイド・ペッパー 〜 みんなの兄貴分なベーシスト
- ジャニス 〜 気まぐれマイペースなギタリスト
- ズート 〜 ミステリアスなサックス奏者
- リップス 〜 メイヘム期待の追加メンバー
- ジョー・ザ・リーガル・ウィーゼル ~ 小さな敏腕弁護士
- 【第3講座】「レインボー・コネクション」とは?
- 【応用編】ザ・マペッツのよくある疑問
- 【最後に】私がザ・マペッツを好きな理由
【はじめに】ふたつの70周年 ~ ディズニーランドとザ・マペッツ
2025年7月17日でついに開園70周年を迎えるカリフォルニア州アナハイムのディズニーランド・リゾート!
とってもおめでたいですね~!
そんなわけで2025年7月現在、ディズニーランド・リゾート内ではそれを記念したプログラムが目白押しです。
そのうちのひとつがディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークのナイトショー最新作「ワールド・オブ・カラー・ハピネス!」のスタート。
『インサイド・ヘッド』シリーズのキャラクターたちが案内役となり、ディズニー作品ピクサー作品の名場面が次々と水のスクリーンに映し出される、魔法のようなエンターテインメントです。
実はこのショーには、上記の本編以外にも〝プレショー〟というものがあります。
ショー鑑賞にあたっての注意事項などを伝えてくれるこのシークエンスを担当するのは…
ディズニーランドと同じ1955年に誕生し、こちらもめでたく70周年を迎えたザ・マペッツ!!!
(↑こちらザ・マペッツのオフィシャルサイトです! 全編英語ですがご興味のあるかたはぜひ読んでみてください♡)
…といっても、
ザ・マペッツって… 一体何???
という人も多いはず。
海外パークでアトラクション「マペットビジョン3D」を体験したり、2011年公開の映画『ザ・マペッツ』を見たりしたことがあるかたは、日本のディズニーファンの間にも一定数いらっしゃると思いますが、キャラクターの顔と名前と性格が一致するレベルのかたはかなり少数だと思います。
それもそのはず、ザ・マペッツは日本版のオフィシャルページすら存在しなく、日本語の媒体でキャラクターについて調べること自体が困難な状況!
アナハイムでショーを見てザ・マペッツに興味をもってくれる日本のディズニーファンが続々と増えるはず(※あくまで個人の希望的観測)なのに、なんという機会損失!
そこで!
ショーをこれから見る&もう見てきた皆様が、
- ザ・マペッツってそういうシリーズなんだ
- この子、ちょっとかわいいかも♡
- あのキャラって実はそんな設定だったのね!
…とマペットたちにほんの少しでも愛着を持っていただけるよう、ザ・マペッツが好きすぎて彼らのアトラクション「マペットビジョン3D」の最期を見届けるためフロリダまで飛んでしまった(比喩ではなくガチで行きましたw)そこそこクレイジーなマペッツ大好きDオタこと私 Momiji が、完全初心者さん向けにザ・マペッツ講座をこのブログ上で開きたいと思います!!!
まあ、私もファン歴は20年ほどあるものの、2024年配信の『アイディアマン』でようやくザ・マペッツの歴史を体系的に理解できたレベルなので、まだまだ勉強中の身ですけれどね…!
よければ Momiji とザ・マペッツの出会いについても書いているこちらの記事もお楽しみください♡
【第1講座】ザ・マペッツとは何か
ザ・マペッツのキャラクター紹介に入る前に、まずはそもそもザ・マペッツとは何か?を確認しておきましょう。
ザ・マペッツとは、カエルのカーミットを筆頭にたくさんの人形たちから成るエンターテイナー集団。
彼らが登場する一連のテレビ番組や映画などの作品群が、〝ザ・マペッツ〟シリーズというひとつのシリーズものとして扱われることが多いです。
ディズニーランド開園と同じ1955年に、人形使いのジム・ヘンソンが妻のジェーンと一緒に、テレビの深夜放送で人形劇シリーズ「サムと友達」をスタートさせたのがザ・マペッツの歴史のはじまり。
ジムたちが操る人形は〝マペット〟と呼ばれ、そのうちの1体がカエルのカーミットでした。
それから70年にわたって、ザ・マペッツのメンバーであるマペットたちは、テレビ番組や映画、テーマパークなどを通じて世界中の人に笑いを届け続けています。
【第2講座】ザ・マペッツ キャラクター一挙紹介!
それでは早速、ザ・マペッツのメンバーのうち「ワールド・オブ・カラー・ハピネス!」のプレショーに登場するマペットたちをご紹介します!
ひとり1記事作れてしまうレベルで色々語りたいネタはあるのですが…w
今回はとにかく簡潔にサクッと読んでいただける紹介文を目指します。
公式画像を貼るのは憚られるので、各キャラクターの見た目は公式サイトを活用して確認してあげてください。
また Muppet Wiki というほぼ公式に近いデータベース型ファンサイトへのリンクも各キャラクターの紹介の末尾に貼っておきます。
(どれくらい公式に近いかというと、公式 Instagram がキャラの未発表写真をアップしたときに〝Muppet Wiki さん、これ使っといてね^^〟と名指しするレベルの近さですw)
もしよければ私が日ごろリアルにおこなっている〝英語での情報収集〟を体験してみてください!
カーミット ~ 苦労性なみんなのリーダー
鮮やかな緑色のカエル。
垂れ目(?)と首の襟巻きがトレードマーク。
ザ・マペッツのリーダー的存在です。
基本的には温厚で真面目な性格ですが、個性豊かすぎるザ・マペッツのメンバーをまとめるのに苦労が絶えず、ストレスを抱えたり怒りを爆発させたりしている描写もしばしば…
得意楽器はバンジョー。
歌やダンスも大好きです。
ミス・ピギー ~ 憎めない自称歌姫
グラマラスでセクシーなブタさん。
いろんな衣装を着こなすおしゃれさん♡
ザ・マペッツの歌姫的存在ですが、歌が上手かどうかについては要審議w
わがままで目立ちたがり屋で見栄っ張りという厄介な性格なのに、なぜか憎めない不思議な魅力の持ち主です。
カーミットとは現在は元恋人同士という関係で、彼女の最近のInstagramでの発信からはシングルライフを謳歌している様子が見てとれます。
フォジー ~ 滑り芸系コメディアン
オレンジ色のクマ。
帽子とネクタイがトレードマーク。
スタンダップコメディアンですが、渾身のジョークはたいてい滑りがち…
それでもめげずにステージに立ち続ける鋼のハートの持ち主です!
ザ・マペッツのメンバーのなかではカーミットのいちばんの友人のようです。
ゴンゾ ~ 命知らずのエンターテイナー
長い鼻?くちばし?が印象的なマペット。
〝何の種類の生き物かよくわからない〟のが彼の長年のアイデンティティです。
性格は比較的温厚かつ仲間思いで、『マペットのクリスマス・キャロル』など文学作品を原作にしたタイプの映画で物語の進行役になることもしばしば。
しかし、センスが文字通り〝致命的な〟ぶっ飛びかたをしていて、危険なスタントに毎回嬉々として挑戦する結構ヤバい一面も持ち合わせていますw
スクーター ~ みんなを支える働き者
オレンジ色の髪とボディにメガネがトレードマークの人間型マペット。
カーミットのアシスタントを務める真面目な働き者。
番組の進行管理から雑用、配信動画のアップロードまで何でもこなし、時には彼自身も歌やダンスを披露します。
当初は身内のコネでザ・マペッツでの仕事を獲得した設定でしたが、最近ではすっかり不憫な中間管理職キャラが定着。
ある意味カーミット以上の苦労性キャラかもしれません。
ロルフ ~ 音楽もお笑いもできる天才犬
茶色い身体と垂れ耳が特徴のイヌ。
ピアノが上手でテレビ番組や映画で弾き語りをよく披露しています。
一方で動物病院を舞台にしたコントでは、獣医役(本人もイヌなのに…w)としてぶっ飛んだ一面も見せてくれます。
今回のショーに登場するマペットの中ではカーミットに次ぐ古株キャラです。
サム ~ 愛国心溢れる生真面目さん
いつもムスッとした表情をしている水色のワシ。
性格はものすごーく真面目で、一周回って見ていて面白いほどの堅物キャラ。
変わり者揃いのザ・マペッツのメンバーには、いつもうんざりしている様子です。
また愛国心が非常に強くアメリカの素晴らしさを語り出すと止まりません。
スウェーデンのシェフ ~ 謎多き料理人
もさもさのまゆ毛と口ひげがトレードマークの人間型マペット。
〝シェフ〟の名の通り料理コーナーを担当していますが、まともに料理をしている場面はほぼなく、料理にされたくない食材たちとカオスなバトルを繰り広げてばかりいます。
なお、彼が話しているのはスウェーデン語…ではなく、スウェーデン語に見せかけたデタラメな言語なのでご注意を。
ブンゼン・ハニーデュー博士 ~ クレイジーな科学者
科学コーナーを担当している人間型マペット。
緑の丸い顔にメガネをかけていますが、目がどこにあるのかは不明…
毎回珍妙な発明品を開発しては、助手のビーカーを実験台にして危険な目に遭わせるのがお約束。
口調こそ穏やかですが、中身は立派なマッドサイエンティストです。
ビーカー ~ 健気でタフなアシスタント
ブンゼンの助手をつとめる人間型マペット。
顔も身体も細長く、ビーカーというより試験管みたいな見た目です。
言葉はほとんど喋らず、基本的に〝Meep, meep, meep!〟という甲高い声で他のマペットとコミュニケーションをとっています。
ブンゼンの実験でいつも酷い目に遭っているにもかかわらず、懲りずに彼をサポートし続ける姿には、もはや感動すらおぼえます…!
ペペ ~ セクシー&モテモテ(本人談)なエビ
スペイン出身のエビ。
真っ赤な身体に四本の腕がついています。
身体のサイズこそ今回のプレショーの登場マペットの中では最小級ですが、態度はデカくて結構横柄w
かなりの女性好きで、それが災いしてホーンテッドマンションの幽霊と結婚しかけてしまったこともありました。
スタトラー&ウォルドーフ ~ ヤジ専門おじいさんコンビ
いつもカーミットたちのパフォーマンスにヤジを飛ばしている人間型マペットのコンビ。
右側に座っている面長なおじいさんがスタトラー。
左側に座っている丸顔のおじいさんがウォルドーフ。
どんなにザ・マペッツが出演する作品のスタイルが変わっても必ず文句をつけに来てくれる、ある意味とても良いお客さんw
なんやかんやでみんなのパフォーマンスのファンなのかもしれません。
ドクター・ティース 〜 黄金のメロディを生むミュージシャン
ザ・マペッツのお抱えバンド、ドクター・ティース・アンド・エレクトリック・メイヘムのキーボードを担当する人間型マペット。
歯の中に1本きらりと輝く金歯があるのがトレードマーク。
派手な帽子やサングラスなど、衣装もいつもおしゃれです。
さすがロックスター!
バンドの仲間と一緒に自由奔放でワイルドな演奏を見せてくれますが、近年のドラマシリーズでは意外に繊細な一面も見え隠れ…
アニマル 〜 予測不能な暴れん坊ドラマー
真っ赤で毛むくじゃらのモンスター型マペット。
ドクター・ティース・アンド・エレクトリック・メイヘムのドラムを担当しています。
その名の通り野生動物みがすごくて、いろんな意味で欲望に忠実。
ドラムの演奏もまさに本能のままに叩いているといった雰囲気です。
子どものようなたどたどしい喋り方も特徴的。
フロイド・ペッパー 〜 みんなの兄貴分なベーシスト
もさもさのまゆ毛とひげ、そして空洞になっている目が印象的な人間型マペット。
ドクター・ティース・アンド・エレクトリック・メイヘムのベース担当です。
アニマルのお世話係を担当している描写が多く、面倒見が良い性格なのがうかがえます。
ジャニス 〜 気まぐれマイペースなギタリスト
ロングヘアとぷっくり唇がトレードマークの人間型マペット。
ドクター・ティース・アンド・エレクトリック・メイヘムのリードギター担当にして唯一の女性メンバーです。
性格はのんびり屋でマイペース。
ヨガや瞑想をたしなむスピリチュアルな一面もあります。
前述のフロイドとは長年の恋人同士。
ズート 〜 ミステリアスなサックス奏者
サングラスと帽子をいつも身につけている人間型マペット。
ドクター・ティース・アンド・エレクトリック・メイヘムのサックス担当です。
一見ミステリアスでカッコいい雰囲気を醸し出していますが、何をするにもワンテンポずれています。
もしかすると実際のところはただぼーっとしているだけなのかもしれません…???
リップス 〜 メイヘム期待の追加メンバー
丸い顔にもしゃもしゃの黄色い髪が特徴の人間型マペット。
ドクター・ティース・アンド・エレクトリック・メイヘムではトランペットを担当しています。
現在のバンドメンバーの中では唯一の途中加入メンバーです。
シェフやビーカー、アニマルほどではありませんが、彼もまた喋り方のクセが強いキャラクターで、うっかりしていると何を言っているか聞き逃してしまうので要注意。
ジョー・ザ・リーガル・ウィーゼル ~ 小さな敏腕弁護士
弁護士として活動しているイタチ。
愛らしい見た目とダンディな低音ボイスの持ち主で、良い子には真似してほしくない類の動画(ブンゼンの実験など)が始まる前に注意事項を読み上げてくれます。
真面目そうに見えますが、よく自分が言ったジョークに自分で爆笑(というか高笑い)しています。
なお、彼のデビューは2019年で、今回のプレショーの登場マペットの中では最も新しいキャラクターとなっています。
そう、ザ・マペッツの仲間は今もなお増え続けているのです…!
【第3講座】「レインボー・コネクション」とは?
ザ・マペッツのメンバーが登場するのはあくまで「ワールド・オブ・カラー・ハピネス!」のプレショーの部分のみ。
ショー本編は『インサイド・ヘッド』シリーズの感情たちが進行役を務めます。
しかしショー本編にザ・マペッツ要素が皆無かと言われるとそうではありません!
ショーのフィナーレに流れるボーイズⅡメンによる「レインボー・コネクション」という曲があるのですが…
実はこの曲はもともとカーミットの持ち歌なのです!
この曲が初めて使用されたのは、ザ・マペッツにとって初めての劇場用映画である『マペット・ムービー』。
まだ沼地に住むただのカエルだった頃のカーミットが、バンジョーを弾きながら歌い上げるオープニングナンバーです。
ザ・マペッツのオリジナル曲の中でも屈指の名曲で、例えるならディズニーの世界で言うところの「星に願いを」的存在の曲と言っていいでしょう。
夢を追いかける人の背中を押してくれる歌詞、という点も共通していますしね!
今回のショーでは、原曲の素朴な雰囲気から一転、とてもゴージャスなパークのエンタメ向けアレンジになっていますので、ぜひ聞き比べて楽しんでみてください♪
【応用編】ザ・マペッツのよくある疑問
ここからは、ディズニーファンの皆さんがザ・マペッツの活躍を見たときに十中八九浮かぶであろう疑問について、私の知識の及ぶ範囲でお答えしていきます。
ザ・マペッツの歴史に関わる話にもなってくるので、説明が少し長くなってしまいますが、このあたりの疑問が解消されれば、よりすっきりした気持ちでカーミットたちの活躍を楽しめるはず!
より深くザ・マペッツのことを知りたい!というかたには、ぜひこちらも読んでいただければ嬉しいです♡
カーミットって「セサミストリート」のキャラじゃないの?
カーミットって、昔「セサミストリート」に出ていた気がするんだけど、
あれって私の記憶違いだったのかな?
ザ・マペッツが好きだとディズニー好きのお友達に話すとき、最もよく尋ねられるのがこの質問です。
その気持ちわかります!
私もまだザ・マペッツのことをよく知らない頃、カーミットをディズニー関連の媒体で見かけるたび同じことを疑問に思っていました。
結論から言うと、カーミットは「セサミストリート」のキャラで〝も〟あります。
大丈夫です、あなたの記憶は間違ってません!
深夜番組「サムと友達」でのデビュー以降、マペットたちは主にバラエティ番組やテレビCMで活躍していました。
その人気に目をつけたのがチルドレンズ・テレビジョン・ワークショップ(以下CTW)(現セサミワークショップ)という組織。
テレビ番組を通じて子どもたちに良質な教育を届けることを目的とするCTWは、自分たちの番組にマペットたちが出演すれば、子どもたちが喜んで文字や数字を学んでくれるのでは?と考えたのです。
マペットたちの生みの親であるジム・ヘンソンはそのオファーを引き受け、すでに人気キャラだったカーミットはもちろん、ビッグバードやオスカーなどの新たなマペットも仲間に加えてその番組に参加。
これが「セサミストリート」の始まりです
そんなわけでカーミットは、「セサミ」の出演キャラだけど、「セサミ」のために生まれたキャラではない…という不思議な立場にいます。
近年放送の「セサミ」の通常エピソードにカーミットが出演することはほぼありませんが、公式YouTubeチャンネルでは過去の出演映像が配信されていますし、2024年のジム・ヘンソンの誕生日記念動画ではオスカーと久々に共演もしていたので、今でもセサミストリートの住人たちとの関係は良好なようです♡
「セサミストリート」とザ・マペッツは別物なの?
こちらも Yes or No のひとことでは非常に答えづらい疑問なのですが…
同じ製造元から生まれた別ブランド、とまずは回答させてもらいます。
「セサミストリート」を作った人物がジム・ヘンソンだと思われがちですが、前項の〝カーミットって「セサミストリート」のキャラじゃないの?〟を読んでいただくとわかるとおり、あくまで「セサミストリート」の番組を企画して権利を所有しているのはCTWで、ジムや仲間の人形使いたちはあくまで人形劇部分を担当しているという立場でした。
「セサミ」の大成功は喜ばしいものであるけれど、ジムは自分の人形劇が世間から子ども向けと思われるのを良しとしませんでした。
そこで彼はもっと広い年齢層をターゲットにした人形劇バラエティ番組の制作に乗り出します。
その結果生まれた番組が「マペット・ショー」!
個性豊かなマペットたちが人間のゲストスターと毎週歌やコントを繰り広げるバラエティ番組です。
もちろん子どもが見ても楽しめる番組ですが、アルファベットや数字を学ぶような教育要素はゼロ。
むしろ〝良い子は真似しないでね〟的なパフォーマンスも満載の番組ですw
最終的にこの番組はシーズン5まで放送が続き、映画版も作られる特大ヒットとなりました!
「マペット・ショー」はジムが一から作り上げたものでCTWは関わっていません。
登場するマペットも、司会こそカーミットが担当していますが、ほとんどがこの番組のために作られた新キャラクターです。
現在〝ザ・マペッツ〟シリーズと呼ばれる作品群は、基本的にこの番組から派生したものとなります。
どうしてザ・マペッツがディズニーファミリーの一員になったの?
ここまでの経緯からもわかるように、ザ・マペッツは元々ディズニーが関わって生まれたコンテンツではありません。
マーベルやルーカス・フィルムと同様、買収というかたちでディズニーファミリーの一員になったコンテンツです。
元々は1980年代にジム・ヘンソン自身がザ・マペッツの権利をディズニーに託そうと契約の準備を進めていたようですが、ジムが1990年に急逝してしまい買収の話は一旦ストップ。
その後紆余曲折を経て2004年にディズニーが正式にザ・マペッツの権利を買収し現在に至るというわけです。
ちなみに、ディズニーが権利を所有しているのは〝ザ・マペッツ〟シリーズのみで、現在でも「セサミストリート」の権利はセサミワークショップが持っています。
もっとも、今も昔と変わらず、「セサミストリート」とザ・マペッツシリーズの両方に携わっている人形使いさんはたくさんいらっしゃいますけどね!
どうしてジムがディズニーにザ・マペッツの権利を売ろうと考えたのか、真相は本人にしかわからないとは思いますが、残されている情報によると、
ウォルトが亡くなった後もミッキーが活躍し続けているように、
自分が亡くなった後もカーミットには末永く活躍してほしい…
そのためのノウハウを持っているのはディズニーだ!
という思いが理由のひとつとしてあったようです。
当然仲間のスタッフの間では反対の声も上がったようですし、代替わりした現在の現役スタッフの皆さんの間にもディズニーに対しては様々な意見があると思います。
(これはマペットに限らず、他のディズニー関連の作品・フランチャイズに携わっているクリエイターにとっても多分同じですよね)
だけど、ジムがディズニーと手を組もうと思ってくれたおかげで、私はザ・マペッツに背中を押されるようなかたちでウォルト・ディズニー・ワールドに行く勇気を出せたので、その点ではジムのこの決断に心から感謝しています。
ジムの思いが無駄にならないよう、私もザ・マペッツのファンとして作品を楽しんで、〝ここにもひとりファンがいるよ!〟とインターネットの片隅で微力ながらマペットたちを応援し続けたいと思います♡
【最後に】私がザ・マペッツを好きな理由
もしもここまですべての内容を読んでくださったかたがいたとしたら…
もう本当にありがとうございますとしか言いようがないです!
だって1万字超えてるんですよ、この記事!!!w
ここまで読み切ったというだけで、あなたはもうすでに立派なザ・マペッツファンに違いありません!
記事の最後に私がザ・マペッツを好きな理由をひとつ挙げるとしたら…
それは、どんなにおかしくてぶっ飛んだキャラクターも、み~んな仲間になれる!活躍できる!というところ。
ザ・マペッツのメンバーは一癖も二癖もある変わり者揃いなのですが、その〝変わり者〟な部分も含めてそのキャラクターの魅力としてまるっと受け止めてくれる懐の深さがあるというか…
カオスではちゃめちゃなコメディの中にそんな温かみがあるからこそ、私はザ・マペッツが大好きなのです♡
ディズニープラスでもザ・マペッツが出演するいろいろな作品が配信されていますので、ぜひ次は映像作品でも彼らの活躍も楽しんでいただけると嬉しいです♡
そして、このブログでも The Muppets Character Encyclopedia というザ・マペッツ関連の洋書についての記事を定期的に更新していますので、そちらもぜひお楽しみください~!(宣伝)
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