ディズニー王道ラブソング♡「輝く未来」
『塔の上のラプンツェル』を象徴する楽曲といえば、やっぱりこちらではないでしょうか!?
そう、遂に念願の空飛ぶ光を目の前で見ることができたラプンツェルがユージーンとともに歌う
「輝く未来」!
映画のストーリーに沿って学習記録を書いているうちに、なんだか最近私まで本当にラプンツェルやユージーンと旅しているような気持ちになっていて…
なのでラプンツェルの夢が叶ったこのシーンにたどりつけて、私自身も感慨深いものがあります♡
ディズニー長編アニメーションの男女カップルのデュエットソングといえば『シンデレラ』の「これが恋かしら」、『アラジン』の「ホール・ニュー・ワールド」あたりが有名ですが、この曲もそれと並ぶ傑作♪
シンプルなアコースティックギターの音色から始まり、画面がランタンの温かい光に満たされるのにしたがってどんどん盛り上がっていく展開は、何度聞いても&見ても心を揺さぶられます!
今回はそんな名曲「輝く未来」を英語学習的な視点で深掘りします!
歌詞を深く知れば知るほど、ますますこの曲のファンになってしまうこと間違いなしですよ~♪
【深掘りその1】英語タイトルの意味を考察
そもそもなのですが「輝く未来」の英語のタイトルってご存じですか?
日本語タイトルを英語に直訳すると A Bright Future となりますが、実は英語では
I See the Light
という曲名になっています。
これを日本語に直訳すると〝光が見える〟という感じですね
同じ〝見る〟を意味する英単語でも、
look は意図して見る、
see は自然に目に入るというニュアンスの違いがあるよ!
この light が何を指しているかについて私の考察を語らせてください!
この映画では〝空飛ぶ光を間近で見たい〟というラプンツェルの夢が一貫して描かれているので、light がランタンの光を指していることはまず間違いないでしょう。
ただ気になるのは、曲名の中の light が複数形でないということ。
というのも light はランタンのような照明の意味だと数えることができるので可算名詞(数えられる名詞)、光そのものという意味だと数えることができないので不可算名詞になる、という英単語なのです。
ここまでのラプンツェルの台詞を見返してみても基本的に light は複数形を使っていることが多いです。
たとえば序盤でラプンツェルがゴーテルに〝光を見に連れていってほしい〟とお願いするときの台詞はこんな感じです。
I was hoping you would take me to see the floating lights.
塔の上のラプンツェル 00:12:15~ ※マーカーは筆者が独自に追加
だから空に浮かぶ光を見に連れてってもらえないかなって思って。
これらの情報を踏まえて私はこう思ったのです…
これだけ大量のランタンに囲まれているのに
light が複数形でないということは、
この light にはランタンの光だけじゃなく
もっと抽象的な〝光〟という意味も
含まれているのでは!?
そんな仮説を立ててさらに歌詞を読んでいくと…
1番ではラプンツェル、2番ではユージーンが、それぞれ自分のこれまでの人生について歌っています。
狭い世界に押し込められたり、現実から目を背けたり…
しかしそれを経てサビではふたりとも、今〝光が見える〟となるのです。
もちろんランタンの光も見えているけど、人生の進むべき道を示す比喩的な意味での〝光〟もふたりには見えていることを表しているのでは?と私は考えています。
そしてサビの締めくくりの歌詞にも注目!
♪ Now that I see you ♪
塔の上のラプンツェル 01:08:23~ ※マーカーは筆者が独自に追加
日本語吹替では「大事な人」、日本語字幕では「あなたと出会えたから」という訳になっているこの箇所。
英語では曲名と同じ I see … という主語と動詞が使われています。
あくまで私の考察ですが…
I See the Light の light とは、ランタンの光と同時に、人生の道しるべとなってくれる光を意味している。
そしてラプンツェル/ユージーンにとっては、今目の前に見えているユージーン/ラプンツェルこそが自分の人生を照らし導いてくれる光♡
英単語たった4語分の曲名ですが、そんな深い意味が込められているように感じました♡
【深掘りその2】2人の歌詞のシンクロを日英比較
「輝く未来」は1番がラプンツェルのソロ、2番の途中までがユージーンのソロ、そして2番のサビからが2人のデュエットという構成になっています。
それぞれ自分が歩んできた人生を振り返る歌詞を歌うラプンツェルとユージーン。
ふたりの歩んできた人生はまったく異なるけれど、実は歌詞にとある共通点があるのに気づきましたか?
それはふたりの各フレーズの歌い出し!
早速サビに入るまでの歌詞を比較してみましょう。
赤文字の部分がラプンツェルとユージーンの歌詞が被っている箇所です。
1番(ラプンツェル)の歌詞 | 2番(ユージーン)の歌詞 | |
フレーズ1の歌い出し | All those days,… | All those days… |
フレーズ2の歌い出し | All those years,… | All those years,… |
フレーズ3の歌い出し | All that time,… | All that time,… |
フレーズ4の歌い出し | Just how blind… | Things the way… |
フレーズ5の歌い出し | Now I’m here,… | Now she’s here,… |
フレーズ6の歌い出し | Now I’m here,… | Now she’s here,… |
フレーズ7の歌い出し | Standing here,… | If she’s here,… |
フレーズ8の歌い出し | I’m where… | I’m where… |
驚きのシンクロ率!!!
(「エ●ァンゲリオン」みたいな言い方ですみませんw)
歌詞からもふたりが運命の相手同士であることが伝わってくる仕掛けに鳥肌が立っちゃいます…!
作詞家のグレン・スレーター、天才かな…!!!
そして英語の歌詞がここまでこだわって書かれているとなると、日本語吹替の歌詞も気になります。
ふたりの歌詞は果たして英語同様シンクロしているのでしょうか?
ということで日本語吹替の歌詞も比較してみました。
(なお、英語と日本語の歌詞では一部フレーズの区切りが異なるので、ここでは日本語の意味的な区切りを歌い出しとしています)
1番(ラプンツェル)の歌詞 | 2番(ユージーン)の歌詞 | |
フレーズ1の歌い出し | いつも… | いつも… |
フレーズ2の歌い出し | ひとり… | ひとり… |
フレーズ3の歌い出し | 外の… | 本当に… |
フレーズ4の歌い出し | 素敵か | 背を… |
フレーズ5の歌い出し | 今夜は… | 今夜は… |
フレーズ6の歌い出し | 霧が… | 君が… |
フレーズ7の歌い出し | やっと… | やっと… |
フレーズ8の歌い出し | 私の… | 僕の… |
おおお!
日本語吹替もかなりのシンクロ率!
しかもよく見ると、まったく同じ単語にはなっていないものの、「霧が」と「君が」が韻を踏んでいるではありませんか!
文法が根本から異なる英語と日本語。
それゆえ英語の歌詞の仕掛けを日本語で再現するのはとても難しいはずなのですが、それをここまで再現してくださっているなんて…
グレン・スレーターも天才だけど訳詞を手掛けている高橋知伽江さんもまた天才だなと、改めて「輝く未来」の日英両方の歌詞を見直しながら感動に震えています…!
これからは「輝く未来」に限らずディズニーソングの歌詞をもっとしっかり味わいながら丁寧に聞こう!と決意を新たにする Momiji なのでした…
【深掘りその3】歌って覚える♪重要イディオム
ラストは英語ブログらしく「輝く未来」の歌詞の中に登場する重要イディオムを3つピックアップしてご紹介します。
大好きなディズニーソングを歌っているうちに、自然に英語のイディオムが暗記できる…
こんなに便利なことはありませんよね!
ラプンツェル&ユージーンと歌いながら、ますます英語力をアップしちゃいましょう!
【その1】be meant to do
be meant to do … (1)…するように定められている、…するためのものである (2)…しなければならない、…することになっている
be meant to do は1番・2番の両方で、サビに入る直前に登場するイディオム。
do の部分に状況に応じた動詞を入れて使います。
この曲の歌詞の中では、
ここが私/僕のいるべき場所…!
とラプンツェル&ユージーンが歌っているので、動詞の部分には be 「いる」が使われています。
そこにも注目しながら一緒に歌ってみてくださいね♪
【その2】at last
at last … ついに、ようやく、やっと
at last はサビの冒頭に使われているので、印象に残っているかたも多いのでは!?
18年間の塔での生活… 本当に〝ようやく!〟ですよね。
ようやく光を見ることができた…
というラプンツェルのあの感慨深げな表情を思い浮かべれば、きっとすんなり意味が覚えられるはずです♡
【その3】all at once
all at once … 突然; だしぬけに
最後に紹介するイディオムは all at once 。
突然すべてがこれまでと違って見える…
…というサビ終盤のロマンティックな一節に使われています。
“突然”を表す英語といえば suddenly あたりがメジャーですが、このイディオムも割とよく見かけるので、ぜひ覚えてみてくださいね!
【まとめ】ディズニーソングの英語詞深掘りの3つのポイント♪
最後に今回の記事の内容をおさらいしましょう♪
今回の記事では次の3つのポイントに着目して「輝く未来」の英語の歌詞を深掘りしてみました。
・英語の曲名に込められた意味を考えてみよう!
・歌詞の中でよく使われているフレーズに注目してみよう!
・覚えたい単語や熟語を見つけて歌いながら覚えよう!
「輝く未来」に限らず他のディズニーソングについて詳しく考察したい!というときにも、この3つのポイントをぜひ使ってみてください。
新しい発見があるかもしれませんよ~!
コメント