Disney+の配信作品を英語学習者視点でレビュー!
今回の作品はディズニーの長編アニメーション映画『ピーター・パン』です。
基本データ
タイトル | ピーター・パン (原題:Peter Pan) |
公開年 | 1953年 |
上映時間 | 1時間21分 |
監督 | Clyde Geronimi, Wilfred Jackson, Hamilton Luske |
脚本 | Ted Sears, Erdman Penner, Bill Peet, Winston Hibler, Joe Rinaldi, Milt Banta, Ralph Wright, William Cottrell |
日本語吹替版翻訳 | 金田 文夫(翻訳)、海野 洋司(訳詞) |
今回の作品は、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの長編アニメーション映画第14作『ピーター・パン』。
イギリスの劇作家バリーの戯曲(のちに本人により小説化)が原作の、冒険ファンタジーです。
ディズニーのアニメーション映画の中でも知名度が高い作品であると同時に、のちのディズニーの世界観に与えた影響も非常に大きな作品です。
特に妖精のティンカー・ベルは、テレビ番組やテーマパークのエンターテインメントなどで作品の枠を超えて大活躍!
〝ディズニーのシンボル的キャラクター〟という確固たる地位を築いています。
もしかすると主役のピーター以上にいろんな場面に登場しているんじゃないでしょうか…?笑
映像作品のフィールドでも関連作品が充実しており、
・続編にあたる『ピーター・パン2 ─ネバーランドの秘密─』
・ティンカー・ベルが主役の CG アニメーション『ティンカー・ベル』シリーズ
・ディズニー・チャンネルのディズニージュニア枠で放送された未就学児向けアニメーションシリーズ「ジェイクとネバーランドのかいぞくたち」
・ディズニーとしては初めての〝ピーター・パン〟実写化作品である『ピーター・パン&ウェンディ』
と、多様な作品が取り揃えられています。
さらにテーマパークでは、東京ディズニーシーに2024年オープンのテーマポート「ファンタジースプリングス」のエリアのひとつとして「ピーターパンのネバーランド」が誕生。
『塔の上のラプンツェル』『アナと雪の女王』という2010年代の人気作品のエリアが並ぶ中で、ウォルト生前時代の作品からまさかの大抜擢!
改めてその息の長い人気ぶりを見せつけてくれています。
ただし、ひとつ気をつけておきたいのは、作中に登場するインディアンたちの描写が民族差別的かつ不正確であったり、ウェンディに対する他の登場キャラクターの態度が女性差別的だったり…という問題も多く含んだ作品であるという点。
特にお子さんと一緒に見るときは、〝インディアンって本当はこんな乱暴者じゃないよ〟〝女の子だからってウェンディだけ仲間外れにしてひどいね〟と、そのあたりをフォローしてあげつつ鑑賞すると良いんじゃないかなと思います♡
あらすじと見どころ
ロンドンに住むウェンディ、ジョン、マイケルのきょうだいは、ピーター・パンの物語が大好き。
そんな彼らのもとに、ある夜、本物のピーター・パンが現れます。
ティンカー・ベルの振りまく妖精の粉の力で空を飛び、不思議な冒険が待ち受けるネバーランドへと出発です!
私も小さい頃からビデオで何度も何度も見ていました、『ピーター・パン』!
特にお気に入りのキャラクターは、実はヴィランのフック船長です♡
ピーター・パンにおちょくられ、ワニから逃げまどい…と、お間抜けな印象が強いですが、ティンカー・ベルを騙してピーター・パンの隠れ家を聞き出す場面では知的&紳士的な一面も見せてくれて、そのギャップがたまらないんですよね~♪
その場面の台詞もブログの中で取り上げられたら嬉しいです^^
word数や難易度
作品の中に登場する単語すべての難易度をチェックしたところ、次のような結果になりました。
word数 | 割合 | |
★★★ | 約4,755語 | 71% |
★★ | 約830語 | 12% |
★ | 約190語 | 3% |
その他 | 約350語 | 5% |
固有名詞など | 約600語 | 9% |
合計 | 約2,230語 | 100% |
『ジーニアス英和辞典 第5版 用例プラス対応』(大修館書店)の重要度に基づいて単語数をカウントしています
1分あたりのword数の平均…約83語
この結果を見てまず私が思ったのは…
〝固有名詞率、高!!!〟でした 笑
『リトル・マーメイド』では、台詞に登場したすべての英単語の固有名詞の数は約245語、割合でいうと4%なので、その差は歴然かと思います。
なんでこんなに固有名詞が多いのか考えてみたところ、思い当たるのは…
・名前が 2単語以上で構成されているキャラクターが (Peter Pan 、 Tinker Bell など) が多いから
・「リーダーにつづけ」のサビに登場する特に意味のないフレーズを固有名詞にカウントしたから
といったところでしょうか。
あとは、フック船長がワニに襲われるたびにスミーの名前を連呼しているせいかもしれません 笑
また、アクションシーンが多いので台詞量が少なめかと思いきや、意外とがっつり台詞量があることが判明。
たしかに、ピーター・パンとフック船長って、戦いながら結構ベラベラ喋ってますもんね~。
こんなあなたの英語学習におすすめ!
『ピーター・パン』を使っての英語学習は、こんなあなたにおすすめです!
パークでピーターやウェンディとおしゃべりしたいあなたにおすすめ
キャラクターグリーティング好きのかたにとっては、キャラクターとおしゃべりしたい!という気持ちが英語学習の大きなモチベーションになりますよね。
日本のパークでもピーターやウェンディがグリーティングしているので、その〝ネタ探し〟として『ピーター・パン』を英語で鑑賞してみてはいかがでしょうか?
妖精の粉=pixie dust 、〝空飛ぶワシ〟 = Flying Eagle など、作中の用語を英語でスラスラ言えるようになっておくと、ピーターたちとの会話の幅もぐっと広がるはずです!
海賊が登場する作品が好きなあなたにおすすめ
ディズニーには『宝島』、『トレジャー・プラネット』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなど、海賊が登場する作品がいくつかありますが、その入門編として『ピーター・パン』にチャレンジするというのもおすすめです。
敵サイドながらフック船長たち海賊の登場シーンも非常に多いため、海賊ならではの独特の表現にたくさん触れることができますよ!
いつかピーター・パンの原作を原語で読みたいあなたにおすすめ
この記事の冒頭でもご紹介した通り、『ピーター・パン』の原作者はイギリスの劇作家のバリー。
ということは、原作も英語で読むことができる、というわけです!
まずはディズニー映画でさくっと頻出単語や用語などを把握した上で原作にチャレンジすれば、少しは心理的なハードルも下がるはず。
それに、映画と原作の共通点や違いを探しながら読むのも楽しいですよね♪
そして、そもそもが有名な作品なので、バリーの書いた原作だけでなく、英語学習者向けに読みやすく再構成されたバージョンが出回っているのも嬉しいところ。
自分のレベルに合わせた1冊に挑戦してみてくださいね!
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