未来を表すだけじゃない! will で伝える強い決意【リトル・マーメイド(1989)】

学習記録

Momijiが実際にDisney+の作品を使って勉強する中で、英文法的に〝気になるな〟〝おもしろいな〟と思った台詞を、文法の解説とともにご紹介♪

今回は『リトル・マーメイド』より、強い意志を表す助動詞 will が登場するエリックの台詞を取り上げます。

【今回の台詞】エリックがアリエルに出した答えは…

今回取り上げる台詞はこちら。

No, I won’t leave you.

リトル・マーメイド 01:13:00

これまでにかなり長い台詞も取り上げてきたので(たとえばコレとかアレとか…)、短っ!と驚かれたかたもいるかもしれませんね 笑
しかし物語の展開としては、かなり盛り上がる場面からの台詞です!

遂にトリトンから海の支配者の座を奪い取ったアースラ。
アリエルを助けようと海に飛び込んだエリックにも、容赦なく攻撃を仕掛けてきます。

人間にはあまりにも不利な状況に、アリエルは〝早くここから逃げて〟とエリックに訴えますが、それに対する彼の答えは…?
…というのがこの台詞です。

この台詞で注目したいポイントは、ずばり助動詞
won’t は will not の短縮形なのですが、この will 、ただ明日や来週などの未来の予定を表すためだけの助動詞ではないのです。
今回の will の意味をしっかりと読み取って、エリックの熱い想いをキャッチしましょう!

【今回の注目ポイント!】 強い意志を表す will

No, I won’t leave you.

今回最も注目したいポイントは、この台詞に使われている助動詞の will です。
(won’t は will not の短縮形なのです!)

〝will ってどんなときに使う助動詞?〟と尋ねられると、大抵の人は〝未来のことを言うときに使う助動詞〟と答えると思います。

It will be rainy tomorrow. (明日は雨になるだろう。)

She’ll take two days off next week. (彼女は来週2日間休暇を取る。)

まさにこういう感じの使い方ですね!

しかし、単純に未来のことを表すだけでなく、 will が話し手の強い意志を表す場合もあるのです。
たとえば…

I will go to the human world whatever others say. (誰が何と言おうと、私は人間の世界へ行く。)

She won’t listen to Sebastian’s advice. (彼女はセバスチャンの助言に耳を貸そうとしない。)

日本語訳からもわかるように、ただ単に〝将来的にこうなる〟という話ではなく、〝絶対に○○する/しない〟という主語の人物の強い意志を表すために will が使われています
(人間の世界のこととなると頑固なアリエルは、この will を使った例文を作るのにピッタリのキャラですね 笑)

単なる未来を表している will なのか、それとも強い意志を表す will なのかは、文脈に依る部分も大きいのですが、強いて言うなら、意志を表す will は強調して発音される場合があるので、音声がある場合はそのあたりも手がかりになるのでご参考まで♪
(ただし、今回のエリックの台詞については、強調して発音している感はあまりないですね…)

・助動詞の will は、単に未来のことを表すだけでなく、
 主語の人物の強い意志を表す場合もある

【読解 tips】leave の目的語になるのは…

続いてその他の細かい単語をざざっとチェックしていきましょう!
…と言っても、今回は台詞自体が短いので、動詞をひとつだけピックアップです。

No, I won’t ①leave you.

①【単語】leave … 〈人など〉を置いて[残して]いく

他動詞の leave といえば、

This train will leave Tokyo at seven. (この電車は七時に東京を出ます。)

というように、目的語に場所を表す単語が入って、「〈場所〉を去る、離れる、出発する」という意味で使われることが多いです。

しかし、この目的語の部分に人や物を表す単語が入って「〈人など〉を置いて[残して]いく」という意味で使われる場合もあります。
単純に〝かばんを置いていく〟などという状況でも使われますが、ラブソングなどでは〝絶対に君を離さない!〟的なロマンティック意味でもよく見かける用法です。

もちろん、命がけでアリエルを救おうとするエリックがこの単語を使うということは…
その意味は言わずもがなですね。

【和訳に挑戦!】最後までふたり一緒に!

最後の仕上げとして、ここまでの内容を総まとめ!
今回のエリックの台詞の日本語訳を考えてみましょう♪

No, I won’t leave you.

命がけでアースラと戦っているシチュエーションからもわかるとおり、この台詞の won’t は、ただ〝未来○○をする予定はない〟と言っているのではなく、〝絶対に○○しない!〟という強い意志を表すタイプの won’t です。

では何を〝絶対にしない〟のかというと、そこで先ほど確認した leave の意味が登場!
あなたを置いていかない〟と宣言しているわけですね。

ということで、台詞全体の直訳は…
〝いいや、君を絶対に置いてはいかない。〟
という感じになります。

公式の日本語吹替の訳はというと…

No, I won’t leave you.
いや、君と一緒にいる

〝置いていかない〟=〝一緒にいる〟という意訳になっているところがおもしろいですね!

それまで言葉を話せないアリエルと自分を助けてくれた幻の女性の間で心が揺れていたエリック…
そんな彼が、ようやく一点の迷いもなく、命がけでアリエルと共に戦うことを決意したことが伝わってきて、二人の恋が実ったんだな~と改めて感動してしまう台詞です♡
まあ、アースラを倒すまではまだまだのんびり感動してられませんけど…笑

そして、未来を表すだけではない will の役目についても、エリックの熱い決意とともに、しっかり覚えていってくださいね~♪

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