【怪奇ゾーン グラビティフォールズで英語学習】too … to ~ で説明するディッパーが仮装しない本当の理由

学習記録

Momijiが実際にDisney+の作品を使って勉強する中で、英文法的に〝気になるな〟〝おもしろいな〟と思った台詞を、文法の解説とともにご紹介♪

今回は「怪奇ゾーン グラビティフォールズ」のシーズン1第12話「サマーウィーンの恐怖」より、too … to ~ という表現が登場するディッパーの台詞を取り上げます。

【今回の台詞】化け物に追いつめられて…

今回取り上げる台詞はこちら。
前回のメイベルに続き、こちらも主役だけどようやく取り上げることができた、ディッパーの台詞です。

I felt like I was getting a little too old to go to trick-or-treating.

怪奇ゾーン グラビティフォールズ シーズン1第12話 サマーウィーンの恐怖 00:16:51~

サマーウィーントリックスターに追い詰められて閉店後のスーパーマーケットに身を隠す絶体絶命のピンチの中(このシチュエーションがいかにもホラー作品!って感じで良いですね)、仮装そっちのけでウェンディのいるパーティーに行こうとしていたことを、メイベルからチクリと指摘されるディッパー。
そんな場面でのディッパーの釈明の台詞がこちらです。

このエピソードに限らず、「怪奇ゾーン グラビティフォールズ」ではシリーズを通してディッパーとメイベルの〝大人になること〟への考え方のズレからくるすれ違いが描かれていて、そこがとってもエモーショナル!
この場面での2人のやりとりからもそんな切なさが感じられて、個人的にも大好きな場面です♡

さらにそれだけでなく、不定詞を使った定番フレーズである too … to ~ が登場するのも、英語学習者として見逃せないポイント!
そこにも注目しつつ、ディッパーの想いを読み解いていきましょう♪

【今回の注目ポイント!】too … to ~

I felt like I was getting a little too old to go to trick-or-treating.

今回は、この too … to ~ の部分に注目です。

ディッパーの台詞を見ていただいてもわかるとおり、 too の後ろには形容詞または副詞が、 to の後ろには動詞の原形(つまり to 不定詞ですね!)が来ます。
そして訳し方は、『徹底例解 ロイヤル英文法 改訂新版』(旺文社、2000年)の表現を借りると、「あまりに…なので~しない[できない]」となります。

実際の英文の中で使うとこんな感じです。

I was too tired to go shopping yesterday. (昨日、私はあまりにも疲れていて、買い物に行けなかった。)

This bag is too expensive for me to buy. (このかばんは私には高価すぎて買えない。)

使い方を暗記しておく必要はありますが、一度覚えてしまえば、このあまりに…なので~しない[できない]という公式にさえ当てはめれば大抵きれいに訳すことができるので、割と使いやすいフレーズではないかと思います♪

さて、この公式をディッパーの台詞の該当箇所に当てはめてみると…

too old to go to trick-or-treating

形容詞または副詞が入る部分には old が、不定詞の部分には go (to trick-or-treating) が入っているので、直訳すると…
〝お菓子かいたずらかに行くには歳をとりすぎている〟
となります。

old 、歳をとる、と聞くとお年寄りのかたをイメージしてしまいがちですが、ここでの old は〝年老いた〟ではなく、純粋に年齢の高低を表す意味合いで使われています。
年齢を尋ねるときに
How old are you?
と言いますが、そこに使われている old と同じ感覚です。

つまりディッパーは、自分はもうお菓子かいたずらかはしゃぐような年齢の子どもじゃない、ということを主張しているわけですね!

・too … to ~ で「あまりに…なので~しない[できない]」という意味

・too の後ろには形容詞または副詞が、
 to は不定詞の to なので、後ろには動詞の原形が置かれる

【読解 tips】〝小さい〟だけじゃない little の意味

続いてその他の細かい単語のチェックです!
ここでは1箇所だけ、 little の訳し方の注意点について説明しておこうと思います。

I felt like I was getting ①a little too old to go to trick-or-treating.

①【単語】a little … 少し、多少

little といえば、真っ先に思い浮かぶ意味は「小さい」という形容詞だと思いますが、それ以外によく登場するのが副詞として登場するパターンです。
a little で「少し」「多少」「やや」といった訳し方をします。

なので前項で確認した
お菓子かいたずらかに行くには歳をとりすぎている
というフレーズにつなげると、
お菓子かいたずらかに行くには少し歳をとりすぎている
という訳になります!

ちなみに、little の前に a がつくのが、この用法の大事なポイント
もし a をつけずに little 単体で副詞として使うと、〝少しある〟どころか「ほとんど…ない」「めったに…ない」という逆の意味になるので要注意です!

【和訳に挑戦!】ようやく伝えられたディッパーの本音

最後の仕上げとして、ここまでの内容を総まとめ。
今回のディッパーの台詞を日本語に直訳してみましょう。

I felt like I was getting a little too old to go to trick-or-treating.

後半部分の
a little too old to go to trick-or-treating
は、既にここまでの解説で訳してしまったので、残すは
I felt like

I was getting
のみですね。

まずは I felt like から見ていきましょう!

felt は feel の過去形
そしてこの like は、後ろに丸々ひとつの文が置かれていることから、文と文をくっつける働きがある接続詞であると考えられます。

feel + like節 で「…であるかのような気がする」という意味になるので、この台詞は、
〝…のような気がしたんだ〟
というような表現で終わることになりそうですね。

それでは、ディッパーはどんな気がしたのか?
get には「〈物・事〉を得る」を筆頭に本当にいろんな意味があるのですが、その中には自動詞で「…(の状態)になる」という意味もあります。
辞書の使用例の中にも get old 「年をとる」という表現があるので、今回の台詞はまさにこの用法ですね!

ということで、以上の情報をもとにこのディッパーの台詞を直訳すると…
〝お菓子かいたずらかに行くには、僕は少し歳をとりすぎてきているような気がしたんだ〟
という感じになります。

きっとウェンディやロビーとの会話の中で、〝もう仮装してお菓子をもらって盛り上がる年齢じゃないのかも…〟という思いに目覚めてしまったんでしょうね。
難しいお年頃です…!
I felt like や a little など曖昧さを感じさせる表現が多用されているあたりに、〝メイベルを傷つけないように言わないと…〟という気づかいも感じられて、ディッパーの性格がよく伝わってくる台詞だな~と感じました♡

ちなみに日本語吹替の公式な訳はこうなっていました。

I felt like I was getting a little too old to go to trick-or-treating.
ただ、もうお菓子かいたずらかって歳じゃない気がして

〝~するような歳じゃない〟という訳し方で、よりナチュラルな口調になっていますね♪

ちなみに…
今回取り上げたのはこの台詞の一文のみですが、ここでのディッパーとメイベルの一連のやりとりに、「怪奇ゾーン グラビティフォールズ」のストーリーの魅力がぎゅぎゅっと濃縮されていると私は思っているので、余力のある方は、ぜひぜひその他の台詞にも注目してみてください♡
なんなら〝まだ全話通して見たことがない〟というかたは、全エピソード見てみてください!(なんという無茶振り 笑)

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