不定期に更新する、ただの Dオタとしての Momiji が趣味全開でいろいろ語る、英語とは関係があったりなかったりするコラム記事です。
どうぞ軽い気持ちでお読みください♪
今回のテーマは、ディズニー関連作品を中心に数々の名曲を生み出したシャーマン兄弟です。
リチャード・シャーマンの遺作は… 子守歌でした。
ディズニー好きのかたなら〝シャーマン兄弟〟の名を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
もし名前は知らなかったとしても、彼らの作った曲を一度も聴いたことがない人は少ないはず!
「チム・チム・チェリー」に「くまのプーさん」に「小さな世界」…
ディズニーを代表するこれらの名曲を作詞作曲したのがシャーマン兄弟なのです!
Disney+ で配信中のこちらのドキュメンタリー映画『ディズニー映画の名曲を作った兄弟:シャーマン・ブラザーズ』の冒頭5分を見るだけでも、彼らの功績のすごさを感じていただけると思います!
お兄さんのロバートは2012年に既に他界。
その後も弟のリチャードは『ジャングル・ブック』(2016年版)や『プーと大人になった僕』などディズニー作品に積極的に楽曲提供を続けていましたが、彼もまた2024年5月25日に惜しまれつつこの世を去りました。
大変寂しいニュースではありましたが、それと同時に、楽曲にまつわる思い出や隠れた名曲の紹介など、訃報を知ったディズニーファンによる〝シャーマン兄弟語り〟がネット上にあふれかえり、改めてシャーマン兄弟の楽曲の素晴らしさを感じるひと時ともなりました♡
そのムーブメントを見ながら、私も当然、
ディズニーに関わる音楽家の中でシャーマン兄弟が最推しな私も、
彼らの残した素晴らしい楽曲について何か語りたい!
と思ったのですが…
でも、好きな曲があまりに多すぎて、
何から話せばいいのやら…
と悶々とした状態に。
そんな中、リチャードの遺作のうちの1曲として、こちらの楽曲がちょっとした話題になりました。
こちらは Mushka というタイトルの中編アニメーションの主題歌のクリップ。
ディズニー作品ではありませんが、『美女と野獣』のガストンや『リロ&スティッチ』のリロなどを手掛けた伝説的アニメーターのアンドレアス・デジャの監督作品です。
この作品にリチャード・シャーマンが主題歌として提供したのが、こちらの動画で聴くことができる “Mushka’s Lullaby”。
初めて聞いたとき、この物悲しくも美しいメロディに私はすっかり心を奪われました。
人生の終盤にさしかかっても、まだまだ尽きることのない音楽のアイディア…
改めて本当にすごい人だと感じた瞬間でした。
そして… タイトルに lullaby とあるとおり、この曲は子守歌!
このとき私は思いました。
そういえば、この曲の他にも
シャーマン兄弟は素敵な子守歌を作ってるじゃないか!
膨大な量の名曲を残してくれたがゆえに、どこから語ればよいのか迷ってしまうシャーマン兄弟の音楽の世界。
だけど、テーマを絞れば多少は語りやすくなるはず!
ということで、今回はシャーマン兄弟が作ったたくさんのディズニーソングの中から子守歌に的を絞って、印象的な3曲 +α について語りたいと思います♪
【No.1】「眠らないで」 from 『メリー・ポピンズ』
私が思うにメリー・ポピンズって、ディズニー映画の主人公としてはかなり変わった性格だと思うんです。
自らを〝なんでもできる素晴らしい人〟と形容し、鏡で自分の姿を見るのが大好き♡
皮肉っぽい発言も多いし、魔法を使うときも決して100%乗り気ではなく、バートや子どもたちに頼まれて〝やれやれ〟という雰囲気。
ディズニープリンセスに代表されるようなヒロイン勢よりも、MCU のトニー・スタークや『ウィッシュ』のマグニフィコ王のほうが性格の方向性は近いんじゃないのかな…と私は勝手に思ってますw
もちろん私は彼女のそんなところが大好きなのですが♡
そんなメリー・ポピンズの持ち歌の中で、彼女の皮肉っぽい部分がよく出ているな~と感じるのが、ジェーンとマイケルに歌いかける子守歌の「眠らないで」。
子守歌なのに〝眠らないで〟!?
…と一瞬びっくりしてしまうようなタイトル&歌詞ですが、たしかに〝やるなと言われるとやりたくなる〟〝やれと言われるとやりたくなくなる〟というのが人間の心理というもの。
寝なくていい、むしろ寝てはいけない、と言われて、逆にどんどん眠くなっていく子どもたち…
さすがパーフェクトな乳母、メリー・ポピンズ!
ひと味違う方法ではあるけれど寝かしつけに見事成功です!
同じ子守歌的シチュエーションで歌われる「2ペンスを鳩に」に比べると、演奏時間も短くあまり目立つ曲ではありませんが、メリー・ポピンズの個性がとてもよく表れている曲だと思います♡
【No.2】「信じて欲しい」 from 『ジャングル・ブック』
これを子守歌と呼んでいいのかはビミョーですが…
相手を眠らせるための歌であるのは間違いないです。
だけど、絶対に眠ってはいけない子守歌!
だって「信じて欲しい」は、ヘビのカーが相手を催眠術で眠らせて、そのまま食べてしまおうとする歌だから!
「君のようになりたい」や「ザ・ベアー・ネセシティ」などアップテンポな楽しい曲が多い『ジャングル・ブック』の中で、ねっとり妖しい魅力で異彩を放っているこの曲。
聴いていると本当にカーの催眠術にかかってしまいそうです…!
カーの声優としてこの曲を歌うスターリング・ホロウェイは初代プーさん役でお馴染みの俳優さんですが、『ふしぎの国のアリス』のチェシャ猫なんかも演じています。
人を惑わすような掴みどころのないキャラクターにぴったりの声の持ち主ですね!
なお、この曲とシーンはなぜか人気が高いようで、『ワンス・アポン・ア・スタジオ -100年の思い出-』では、『ジャングル・ブック』の他の人気曲を差し置いてカーがこの曲をワンフレーズだけ歌う場面が登場しました。
(ラプンツェルに即退治されてましたがw)
【No.3】「ララビー」 from 『ティガー・ムービー/プーさんの贈りもの』
3曲目は一気に時代が下って2000年公開の『ティガー・ムービー/プーさんの贈りもの』より。
テレビアニメを手掛ける部門によって制作されたため、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの長編アニメーションにはカウントされない作品なのですが、久々のディズニー映画復帰となったシャーマン兄弟の音楽や、うっかりすると大人も泣いてしまう心に響くストーリーの力もあり、かなりの人気作品という印象があります。
というか、私の中で大人気です、見るたび号泣するレベルでめちゃくちゃ好きです!w
ここで紹介する「ララビー」は、ティガーがメインの曲が圧倒的に多い(主役ですもんね!)今作の中で、唯一のプーのソロ曲。
曲名の lullabee とは lullaby 「子守歌」と bee 「ミツバチ」を掛け合わせた造語です。
〝泥にまみれて雨雲に変装する〟を筆頭に、過去にもハチミツを手に入れるため様々な作戦を使ってきたプーですが、今回は〝子守歌でミツバチを眠らせる〟作戦を決行。
そこで歌われるのがこの曲というわけです。
ティガーの持ち歌は彼の性格を反映して賑やかで手のこんだ曲が多いのですが、この曲は「小さな雨雲」や「おなかグーグー」など〝プーさん〟シリーズ初期の楽曲を彷彿とさせるシンプルな作風が印象的で、シャーマン兄弟が100エーカーの森に帰ってきたことをじんわりと実感させてくれる曲だなと思います♡
【番外編】お山の子守歌 from 『チキ・チキ・バン・バン』
最後に番外編として、ディズニー作品ではないけれど人気の高いシャーマン兄弟の作った子守歌を紹介しておきます。
『チキ・チキ・バン・バン』の「お山の子守歌」です。
シャーマン兄弟以外にも音楽監督のアーウィン・コスタルや主演のディック・ヴァン・ダイクなど『メリー・ポピンズ』と共通のスタッフやキャストがいるため、ディズニー映画感が非常に強いのですが、ディズニー作品ではありません!
先述のドキュメンタリー映画『ディズニー映画の名曲を作った兄弟:シャーマン・ブラザーズ』の中でも〝よく間違われる〟という話題が登場していました。
その中でディック・ヴァン・ダイク演じる発明家が自分の子どもたちに歌うのがこの子守歌。
物悲しいメロディは「2ペンスを鳩に」や「私のおうち」、そしてリチャードの遺作で同じく子守歌の “Mushka’s lullaby”にも通じるものがあります。
映画のオリジナル・サウンドトラックは各種音楽サブスクでは配信されてなさそうですが、カバーバージョンはディズニーが発売しているアルバムにも収録されていますし(ディズニー映画じゃないのに!w)、それから舞台ミュージカル版のサウンドトラックもほとんどのサブスクで聴くことができるようです♪
ちなみに私も幼少期に『チキ・チキ・バン・バン』はビデオで見たことがあるのですが…
結構物語の流れがうろ覚えなので、また見返したいところ。
ますます勘違いが広がるのは承知の上で、もういっそ Disney+で配信してくれないかなあ…w
子守歌にテーマを絞って3曲+αを紹介してみましたが、正直なところ… 私、まだまだ語り足りません!w
まだまだ好きな曲がたくさんあるし、なんなら私がまだ知らない名曲もどこかに隠れているはず!
また機会がありましたら、ぜひ紹介させてください♪
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