【ライオン・ガードで英語学習】不定詞と前置詞likeで表す〝○○らしくないね〟

学習記録

Momijiが実際にDisney+の作品を使って勉強する中で、英文法的に〝気になるな〟〝おもしろいな〟と思った台詞を、文法の解説とともにご紹介♪

今回は「ライオン・ガード」のシーズン1第6話「キアラじょおう」より、不定詞と前置詞のlikeを使っているカイオンの台詞を取り上げます。

【今回の台詞】しっかり者のオーノが遅刻?

今回取り上げる台詞はこちら。

Anybody see Ono?
それよりオーノはまだ?

It’s not like him to be late for morning patrol.
朝のパトロールに遅れるなんて珍しい。

ライオン・ガード シーズン1第6話 キアラじょおう 00:06:33~

キアラの女王就任(※ただしシンバが留守の間のみ)のニュースは瞬く間にプライド・ランドじゅうに広まり、朝のパトロールのために集合したライオン・ガードのメンバーも、その話題で持ちきり!
姉が突然ちやほやされる事態に、カイオンはおもしろくなさそうな様子…
キアラ女王についてのみんなのおしゃべりを遮るようにカイオンが言うのがこの台詞です。

ちなみに〝ライオン・ガード〟のメンバー5名は、全員が過去の『ライオン・キング』関連作品には登場しない完全新キャラクター。
〝『ライオン・キング』はよく知っているけど「ライオン・ガード」は見たことないよ〟
というかたのために、ちょっと紹介しておきますね♪

↑日本のディズニー公式サイトにも、キャラクター紹介が載っているので、ぜひチェックしてみてください♪

リーダーのカイオンに、お調子者だけど勇敢なラーテルのバンガ、足が速くてクールなチーターのフーリ、気は優しくて力持ちなカバのベシティ、そして抜群の視力を持つシラサギのオーノ。

しかし、このおしゃべりの輪の中にオーノの姿が見当たりません。
オーノはとてもしっかり者で、遅刻するような性格じゃないのに…

上記のカイオンの台詞の2文目を直訳すると、
〝朝のパトロールに遅れるなんて彼(オーノ)らしくない〟
となります。

文法的に大事なポイントがぎゅっと詰まった良例文である上に、日常生活の中でも応用がきくフレーズですので、ここからこの台詞の文法ポイントを順を追って解説していきますね♪

重要文法ポイント① likeの品詞

まず注目したいのはlikeという単語。
likeというと、たぶん多くの人が〝好き〟という意味を真っ先に思い浮かべると思いますが、それは動詞としての意味。
今回の台詞では「…らしく」という意味の前置詞として使用されています。

では、動詞でも前置詞でも綴りは同じなのに、どうやって見分けたらいいのか?
その鍵はやはり文法の知識にあります。

実際にこのカイオンの台詞の場合で考えていくと…

It is not like him…

notを挟んでいるものの、be動詞であるisのすぐ後ろにlikeがありますね。
もしlikeが動詞だとすると、原形のまま文章の中に使用されていることになります。

基本的にbe動詞の後ろに続くのは補語(S V O C で言うところの C ですね)で、補語になれる品詞は名詞と形容詞(と、その働きをする句や節)のみ
また、もしbe動詞の後ろに別の動詞が入るなら、それは~ingや過去分詞の形で使用され、進行形や受動態の文になっているはず。

…このような条件に照らしていくと、このlikeは動詞ではない、ということが見えてくるわけです!

そして、先ほど書いたように、補語になれる品詞は名詞と形容詞と、その働きをする句や節です。
前置詞+名詞は形容詞句または副詞句になるというルールとあわせて考えれば、be動詞の後ろに置かれているlike himは、likeが前置詞、himが名詞(代名詞)という構成の形容詞句ということでバッチリ説明がつきますね。

・今回のlikeは前置詞として使われている
・like himという句が、〝彼らしい〟という意味の形容詞としての役割をしている

重要文法ポイント② 不定詞と形式主語

冒頭にも説明したとおり、カイオンの台詞を日本語に直訳すると
〝朝のパトロールに遅れるなんて彼らしくない〟
となります。

じゃあ、逆にこの日本語を見て英文を作るとなると、
To be late for morning patrol is not like him.
となりそうですよね。

しかし、主語がTo ~ patrolでかなりの長さなのに対して、補語はlike himの2語だけというのは、なんだかちょっとアンバランスで不格好ですよね…

そこでよく使用されるのが形式主語
不定詞の部分(今回の台詞の場合はto be late for morning patrolの部分を)丸ごと文末に移動させ、代わりにitを文頭に出す、という構文です。

It’s fun to play the guitar.
ギターを弾くのは楽しい。

It’s not easy to read this book.
この本を読むのは簡単ではない。

こんな感じの例文を習ったのを記憶しているかたも多いのではないでしょうか?

今回のカイオンの台詞はこの応用編!
上記の例でfunやeasyといった形容詞が入っているところに、like himという前置詞句(役割は形容詞と同じ)が入るわけです。

この要領で先ほどの英文の順序を入れ替えてあげれば…

It’s not like him to be late for morning patrol.

…はい!
これで作品中に使われているのとまったく同じ英文になりましたね!

・不定詞が主語になる場合
 It is 形容詞 to do.
 という形式主語のitを使った構文がよく用いられる

【おまけ】日常生活の中で応用してみよう!

この台詞の型を覚えておけば、あとはlikeの後ろの名前や不定詞の動詞を入れ替えるだけで、いろいろと応用がききます
たとえば…

It’s not like her to make such a mistake.
あんなミスをするなんて彼女らしくないね。

みたいな感じで、〝あの人、様子がいつもとちょっと違って心配だな…〟というときなんかに使うことができますね。

ちなみに、オーノが朝のパトロールに現れなかった理由は、キアラ女王から〝朝の報告〟(『ライオン・キング』の序盤ではザズーがムファサに対してやっていましたね)を頼まれて、そちらを優先していたからでした。

もしかすると、あなたが〝○○するなんて、なんだか○○さんらしくないな~〟と心配している相手も、実はすごく偉い人から何か仕事を頼まれているのかも…!? 笑

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