【今回の場面】囚われのプリンセス、エロウィー
ホーンド・キングにコルドロンの在りかを知られる前に、かろうじてヘン・ウェンだけは城の外に逃がしたターラン。
しかし彼自身は逃げ切れず、城の地下牢に投獄されてしまいます。
(ターランを監禁していてもホーンド・キングには何のメリットもないのに… とかツッコんじゃダメw)
イメージしていたヒーローらしい活躍とは程遠い状況に意気消沈するターランですが、そんな彼に新たな出会いが!
そう、本作のヒロインであるエロウィー姫の登場です。
エロウィーの名前のスペルは Eilonwy 。
ちょっと覚えにくい特殊なスペルですね…!
光の玉を操る魔法を使えることからコルドロン捜しに役立つと見込まれ、ホーンド・キングの一味に捕らえられてしまったというエロウィー。
まさに“The 囚われのお姫様”的な立場ですね。
しかし、そんなベタな設定とは裏腹に、もう獄中生活に慣れてしまっているのか、エロウィーの言動から悲壮感はほぼ感じられません。
投獄されたばかりでメンタルがズタボロなターランを元気よく城内の探索に誘ったり、なんならターランが貴族や騎士でないことを知ってあからさまにがっかりしてみたり、初対面の相手に対して若干態度が失礼な部分も…w
なんともキャラの濃いプリンセスですね~、私はそういうの大好きです!w
今回の記事では、そんなエロウィーの台詞の中から見つけた、英文法的な(私の中では)大発見のお話をしたいと思います。
具体的には、
へえ! この動詞って、第5文型 (SVOC) でも使えるんだ!?
という発見です!
…と、ここまで読んで、
えーっと… そもそも第5文型って、SVOC って何だっけ…???
と不安をおぼえたかたも、どうかご安心を!
このあと第5文型とは何か?というところから説明していきますからね!
第5文型(SVOC)って何だっけ?
まずは第5文型とは何か?を簡単におさらいしましょう。
英語では、文を構成する要素を大きく4つ(+その他おまけの部分)に分けることができます。
その4つの要素とはこちら! ↓
- S = 主語
- V = 述語動詞
- O = 目的語
- C = 補語
この4つの要素のうち、 S と V は基本的にすべての文に含まれています。
S と V とその他のおまけの部分だけで成立している英文もあれば、補語 C や目的語 O が含まれているものもあるし、中には O が2つ含まれているというくせ者もいたり…
そんなこの4つの要素がどのような組み合わせになっているかによって、英文は5つの型に分けることができます。
それが“文型”なのです。
- 第1文型 S+V
例: I sang on the stage. (私は舞台上で歌った。) - 第2文型 S+V+C
例: She is a doctor. (彼女は医師だ。) - 第3文型 S+V+O
例: He plays the guitar. (彼はギターを演奏する。) - 第4文型 S+V+O+O
例: She gave me a book. (彼女は私に本をくれた。) - 第5文型 S+V+O+C
今回注目する第5文型は、主語 S と述語動詞 V の他に目的語 O と補語 C をひとつずつ取るという、SVOC の4つの要素が全部含まれるとっても欲張りな文型ですw
たとえば次のような文が第5文型にあたります。
I call him Mike.
私は彼をマイクと呼ぶ。
The news made me happy.
そのニュースは私を幸せにした。
上記の例文でいうと、“彼=マイク”、“私=幸せ”というように、O にあたる名詞と C にあたる名詞や形容詞がイコールで結べる関係になるのが第5文型の特徴です。
また、第5文型は使用される動詞が割と限られているというのも大きな特徴。
例文に登場した call や make は第5文型で使われる動詞の典型例と言ってよいでしょう。
その他によく見かけるのは name (O を C と名前をつける)、 keep (O を Cの状態に保つ)あたりでしょうか。
なので私も、
使われる動詞のバリエーションもそれほど多くないし、
英文もたくさん読んで慣れてきている私なら、
第5文型の文章に出会えばすぐに気がつけるはず♪
と調子に乗って高をくくっていたのですが…(※フラグです)
第5文型で使えるレア動詞 hold
第5文型のおさらいを簡単に済ませたところで、話題を『コルドロン』に戻しましょう。
ブログのネタ探しのためにいつものように台詞を書き出しているとき、私はエロウィーのとある台詞に違和感をおぼえました。
その台詞がこちらです。
You’re being held a prisoner, aren’t you?
コルドロン 00:27:07~
あなたも囚人かしら?
prisoner は prison「刑務所」「監獄」から派生した英単語。
prisoner … /’prɪznər/ 【名詞】囚人、受刑者
prison にいる人= prisoner というわけですね!
ひとつひとつの単語の意味については理解ができました。
prisoner 「囚人」はもちろん、 hold にも「〈人〉を拘束する」という意味もあるので、ターランやエロウィーが牢屋に閉じ込められているこのシチュエーションにばっちり当てはまる単語ですよね。
文法的にも、You’re being held までは納得がいきました。
珍しい形ではあるけれど、これは現在進行形(be + ~ing)かつ受け身(be + 過去分詞)の文です
この文の being は、受け身の文を作る時に必要な be が、現在進行中の動作であることを表すために ~ing の形になっているわけですね
さあ、問題なのは held の後ろに続く a prisoner の存在です。
You’re being held as a prisoner としたほうが
自然な気がするんだけどなあ…
と、私は直感的に思いました。
この感覚をさらに細かく言語化すると…
私の中には hold という動詞を第4文型や第5文型で使うイメージがない
↓
だから前置詞なしにいきなり名詞が置かれるなんて、なんだか変!
↓
せめて a prisoner の前に as か何かが入るのでは?
と感じたわけです。
しかし、改めて辞書で hold という単語を引いてみると…
hold … /hould/ 【他動詞】④〈人〉を拘束[留置]する; [SVOC]O〈人〉をC〈囚人・捕虜など〉として拘留する
なんと SVOC と書いてあるじゃあないですか!!!
これはまさしく第5文型!
C に入る語も「〈囚人・捕虜など〉」となっていて、まさに今回使われている a prisoner そのものです。
今回の台詞は受け身なのでちょっと構造がわかりにくいですが、通常の文(=能動態)で使うとこんな感じになります。
The Horned King is holding Taran a prisoner.
ホーンド・キングはターランを囚人として拘留している。
目的語 O は Taran 、 補語 C は a prisoner 。
“ターラン=囚人”という O=C の方程式にも(ターランにとっては不本意でしょうが…)ばっちり当てはまります
普段から英文を読みなれている人ほど、前置詞が足りないような気がしてソワソワするかもしれませんが、正真正銘これで正しい英文なんですね~。
かくして私は hold という動詞が第5文型でも使用できることを理解したのでした!
これは私にとってまさに新発見!
辞書でこの事実にたどり着いたときには、誇張抜きに心から興奮しました!
多少ヘンな気はするけど、なんとなく意味がつかめてしまう…
そんな文ほど、小さな疑問や違和感を
まあ、そういうもんだろう…
と流してしまいがちですが、そこをスルーせずにとことん調べてみると、意外な発見があることに気づかせてくれた、そんな今回のエロウィーの台詞でした♡
ちなみに。
今回は“囚人として拘留する”という意味で使う hold にフォーカスしたので詳しく触れませんでしたが、 hold + O + C (※C は形容詞) で「O〈物〉を…のままにしておく」という意味で使うこともあるそうです。
これはどちらかというと、第5文型での keep の使い方に近いイメージですね。
hold もいろんなシチュエーションで使える動詞ですので、ぜひ辞書でいろんな用例・例文をチェックしてみてくださいね!
【まとめ】hold の意外な使用法
最後に今回の記事の内容をおさらいしましょう♪
今回の記事ではエロウィーの台詞から hold という動詞が第5文型(SVOC)でも使えることを学びました。
・第5文型(SVOC)は、主語 S と述語動詞 V の他に目的語 O と補語 C をひとつずつ取る文型だよ
・珍しい使い方ではあるけれど、 「O〈人〉をC〈囚人・捕虜など〉として拘留する」という意味で、hold という動詞は第5文型でも使用できるよ!
ホーンド・キングは恐ろしいけれど、少しずつ味方側のキャラクターも増えて冒険が楽しくなってきましたね!
次の記事で取り上げる場面でも、さらに新しい仲間キャラクターが登場する、かも…?
どうぞお楽しみに♪


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