Momiji が実際に Disney+ の作品を使って勉強する中で、英語的に〝気になるな〟〝おもしろいな〟と思った場面を、解説とともにご紹介♪
今回は『塔の上のラプンツェル』より、ラプンツェルの台詞をお手本に〝後悔〟の気持ちを表す英語表現を学びます。
追い詰められたラプンツェルとフリン
フックハンドの手引きで〝かわいいアヒルの子〟から脱出できて一安心したのも束の間。
お城の衛兵たち、スタビントン兄弟、マキシマスというフリンを狙う三大勢力が、ラプンツェルとフリンを追いかけてきます!
ダムの決壊で追っ手をまくことには成功したものの、ラプンツェルとフリンの2人はじわじわと水位の上がる洞窟の中に閉じ込められてしまいました。
出口を探そうにも洞窟の中は真っ暗で、まさに八方塞がりの状態。
全部私が悪いの。
塔の上のラプンツェル 00:48:51~
お母様の言うとおりにしてればよかったんだわ。
そう後悔を口にするラプンツェルを見ていると、なんだか胸が痛みます。
ああ、ラプンツェル、君が悪いんじゃないよ!
間違ってるのは、〝塔から出るな〟というゴーテルの言いつけのほうだよ!
というか、こんなことになったのもフリンがあちこちに敵を作りすぎなせいだよ!w
しかしその一方で、この場面のラプンツェルの台詞は、後悔の気持ちを伝えたいときに便利な表現のオンパレードで、英語オタクとしては思わずにやけてしまうくらい美味しい場面!
(ラプンツェル、あなたがこんなに苦悩している場面でこんなに喜んでしまって本当にごめん…!)
ということで今回の記事では、先ほどの台詞が原語版ではどのような英語を使って表現されているかをチェックしていきます♪
【その1】〝私のせい〟を英語で言おう!
まずは吹替では「全部私が悪いの」となっていた部分の台詞を英語で見てみましょう。
This is all my fault.
塔の上のラプンツェル 00:48:51~
5つの単語から成るこの台詞。
この中で注目していただきたい単語は fault です!
fault … 【名詞】[通例 one’s ~] (誤り・落度の)責任、罪
私の使っている辞書によれば高校学習語にあたる単語なので、もしかすると〝この単語は知ってるよ!〟というかたもいらっしゃるかもしれませんね。
「罪」という訳語があてられていることからもわかるとおり、責任は責任でもかなり重めの責任を意味する単語です。
他の人に対して使うのには注意が必要な単語ではありますが、まさにこの場面のラプンツェルのように、
本当にごめんなさい…!
全部私のせいなんです…。゚(゚´Д`゚)゚。
というレベルの重い責任を感じているときには、その気持ちを表すのにぴったりの単語です。
ラプンツェルは all まで使って相当深く責任を感じてしまっている様子ですが、もっとシンプルに次のような表現でも責任を感じている気持ちはじゅうぶん伝わるはずです。
It’s my fault. (それは私の責任です。)
ちなみに、このフレーズを応用して、ラプンツェルのように自責の念に駆られている相手に、こんな励ましの言葉をかけてあげることもできますね!
It’s not your fault. (それはあなたの責任じゃないよ。)
ここぞという場面で使って、優しくて頼れる一面を見せつけちゃいましょう!
【その2】助動詞を使った〝後悔〟の表し方
続く「お母様の言うとおりにしてればよかったんだわ」の部分にあたる英語の台詞にも、後悔の気持ちを表すときに使う定番の表現が含まれています。
吹替では1文で表されている台詞ですが、英語では次のように2つの文にわかれます。
She was right.
塔の上のラプンツェル 00:48:55~
I never should have done this.
1文目の She was right. は、シンプルに〝彼女(ゴーテル)が正しかった。〟という意味。
2文目は少し複雑で、この文を正しく読解するには、助動詞 should の次の用法を知っておく必要があります。
should have + 過去分詞 → 「…すべきであったのに」と訳す
should 単体では「…すべきである」と訳されますが、後に続く動詞に have + 過去分詞がプラスされることで上記の意味になります。
ちなみにこの「…すべきであったのに」には、〝…すべきだったのに、実際にはしなかった〟という意味が含まれているところがポイントです!
いやあ、生きてるとたくさんありますよね、〝あのときこうしておけばなぁ…〟という後悔…(しみじみ)
で、このことを踏まえた上で、先ほどのラプンツェルの台詞を見てみると…
She was right.
塔の上のラプンツェル 00:48:55~ ※ハイライトは独自に追加
I never should have done this.
〝should have + 過去分詞〟に加えて never という否定の語が使われていますね。
この場合は、先ほど紹介した意味とはある意味逆で、〝…すべきではなかったのに、実際にはしてしまった〟という訳し方をします。
これもあるあるですよね、〝なんであんなことしてしまったんだろう〟みたいなモヤモヤする気持ち…(再びしみじみ)
なのでラプンツェルの台詞の2文目を直訳すると〝私は決してこれをするべきではなかった。〟という意味になります。
ここで this 〝これ〟が指していることは、もちろん〝(ゴーテルの言いつけをやぶって)塔の外に出たこと〟ですね!
今のラプンツェルほどの大ピンチに陥っていなくても、この I never should have done this. はもう少しカジュアルな後悔の場面でも使える表現。
have + 過去分詞を使った表現って〝難しそう…〟と拒否反応を無意識におぼえがちですが(私もいまだに〝うっ…〟となりますw)、一旦まるっとフレーズで覚えてしまうと、あとは動詞を入れ替えるだけで結構応用が利いたりもするので、ぜひこの機会に覚えてみてくださいね!
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