【塔の上のラプンツェルで英語学習】第3文型 or 第4文型? give を使いこなしてマキシマスと戦え!

学習記録

Momijiが実際にDisney+の作品を使って勉強する中で、英語的に〝気になるな〟〝おもしろいな〟と思った場面を、解説とともにご紹介♪

今回は『塔の上のラプンツェル』より、フリン・ライダーがマキシマスにかける台詞から give を使った文の第3文型と第4文型の書き換えについて学びます。

ティアラは渡さない!フリンVSマキシマスの白熱バトル

ここまではラプンツェルとゴーテルの会話の場面を中心に取り上げてきましたが、その後の場面では雰囲気が一変。
ティアラを盗み出したフリンによる、アクション満載の逃亡劇のターンの始まりです!

仲間だったはずのスタビントン兄弟を裏切り(フリン、おまえ、そーゆーとこだぞ!)、ひとりで森を駆け抜けるフリン。
お城の兵たちはティアラを取り戻そうと、そんな彼を追跡します。

その中でも特にやる気満々なのが、警護隊長の愛馬のマキシマス
そうそう、この時点での彼はフリンと対立関係だったんですよね。
今となってはちょっと懐かしい!

勇猛果敢にフリンに立ち向かうマキシマス。
そしてティアラを渡すまいと必死に抵抗するフリン。

そんなすったもんだの中で、フリンがマキシマスにかける台詞がこちらです。

Give it to me! Give me that!
こいつめ、返せ! こら、返せ!

塔の上のラプンツェル 00:17:46~

わちゃわちゃの中で発せられる何気ない短い台詞ではありますが、実はここに(物の例えではなくガチで)〝テストに出る〟英文法の重要ポイントが含まれているのです!
それは give の第3文型と第4文型の書き換え

今回の記事では、フリンの台詞の力を借りて、この重要ポイントを楽しくマスターしちゃいましょう!

その give は第○文型?

日本語吹替の訳からも分かるとおり、
Give it to me!

Give me that!
も、文の意味はどちらもほぼ同じ。

マキシマスに対して、

それ (=盗んだティアラの入ったかばん)を俺に渡せ!!!

と必死で叫んでいます。

(余談ですが、フリンの一人称って、字幕では〝僕〟、吹替では〝俺〟なんですよね)

使われている動詞もどちらも give で、見た目的にはそっくりなこの2つの文。
その最大の違いは何かというと、文型です。

高校あたりで習う英語の5つの文型、みなさんは覚えていますか?

第1文型… S + V (主語+動詞)
第2文型… S + V + C (主語+動詞+補語)
第3文型… S + V + O (主語+動詞+目的語)
第4文型… S + V + O + O (主語+動詞+目的語+目的語)
第5文型… S + V + O + C (主語+動詞+目的語+補語)

普段の生活ではなかなか思い出す機会のないこの公式ですが、英文をじっくり分析するときには欠かせない公式です。

さて、この 5つの文型の中で、今回取り上げたフリンの台詞の前半部分の
Give it to me.
は、どの文型にあたるでしょうか?

まず、どんな文にも主語と動詞があるので、それがどの単語なのか考えるところから始めましょう!

この文は命令文なので主語にあたる単語はないのですが、冒頭に you が省略されていると考えるのが普通です。
そして先ほども言及した通り動詞は give

その次には代名詞の it がいますね。
give it で〝それを与える〟と訳すことができるので、この it が目的語と考えてよいでしょう。

ここまで来ると、残ったのは to me 、〝俺に〟のみ。
これは動詞の give を修飾する副詞の役目を果たしているので、補語でも目的語でもありません

よって、この文は第3文型 S + V + O のかたちであることがわかります!

…まあ、英文を読むときに毎回こんなふうに〝これは第○文型!〟と考えているわけではもちろんないんですけど(ネイティブのかたなら尚更です)、この基本を知っていると〝なんとなく単語の意味から推測して…〟ではなく、英文の意味が理論的に理解できるので、学んで損はないですよ~!

第4文型でも使える give

フリンの台詞の 1文目と 2文目では文型が違うという話を前項の冒頭でしました。
そう、 give を使うことができるのは第3文型だけではないのです!

ということで、2文目の
Give me that!
についても、どの文型に当てはまるかチェックしてみましょう。

先ほどと同様、この文も命令文なので主語は省略されていて、動詞にあたるのは give

その後ろにある me 「私に」は、目的格という動詞や前置詞の目的語専用の単語なので、これは間違いなく目的語です。

そしてそれに続いて、前置詞を挟むことなく、代名詞である that が置かれています。
これが実は、この文のもうひとつの目的語

よってこの文は、1文目と同じ give という動詞を使っていますが、
文型は第4文型 S + V + O + O のかたちであることがわかります!

そう、 give という単語は、同じ〝○○(人)に△△(もの)を与える〟という内容を言い表す際に、

【第3文型 S + V + O を使用】
・目的語の部分には与える〝もの〟を置く
・その後ろに、前置詞の to を使って、与える〝相手〟を示す

【第4文型 S + V + O + O を使用】
・1つ目の目的語には、与える〝相手〟を置く
・2つ目の目的語には、与える〝もの〟を置く

2通りの方法があるのです!
注意すべきポイントとしては、第3文型と第4文型では、語順的に与える〝もの〟と〝相手〟の順序が逆になることあたりでしょうか。
どちらのパターンもネイティブの日常会話の中で普通に登場するので、ディズニー作品の中でこのような生きた使用例に触れて、少しずつ慣れていきましょう♪

give の2つの文型のパターン、テストではこう出る!

ちなみに、この文法事項、テストに出題されるときには、ティアラを巡って争っているドタバタの状況ではなく、もう少し落ちついたシチュエーションであることが多いです 笑

たとえば…

次の文章を him が目的語にして書き換えなさい。

I gave a book to him.

※答えは I gave him a book.

というような簡潔な文があって、それをもうひとつの文型に書き換えるタイプの出題が多いです。

あとは、〝2つの文が同じ意味になるように、 (   ) の中を埋めなさい〟というような虫食い問題になっているパターンもあったりします

もしこのブログを読んでくださっている学生さんがいらっしゃったら、こういった類の問題に出くわしたときには、
〝ああ、そういえば、フリンがマキシマスと喧嘩してるときに言ってたな~…〟
なんて思い出していただけると、テストも少しは楽しくなるかもしれません!?

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