【怪奇ゾーン グラビティフォールズで英語学習】サマーウィーンの精神を関係副詞で説明しよう

学習記録

Momijiが実際にDisney+の作品を使って勉強する中で、英文法的に〝気になるな〟〝おもしろいな〟と思った台詞を、文法の解説とともにご紹介♪

今回は「怪奇ゾーン グラビティフォールズ」のシーズン1第12話「サマーウィーンの恐怖」より、関係副詞の when が登場するスタンの台詞を取り上げます。

【今回の台詞】みんなでハッピーサマーウィーン!

今回取り上げる台詞はこちら。

It’s a day when the whole family can get together in one place and celebrate what really matters.

怪奇ゾーン グラビティフォールズ シーズン1第12話 サマーウィーンの恐怖 00:21:44~

サマーウィーントリックスターとの戦いが無事に終わり(どうやって終わらせたかは、ネタバレということで、Disney+ で本編をお確かめください!)、ミステリーハウスに帰ってきたディッパー&メイベルたち。

スタン大叔父さんやウェンディ(結局パーティーはつまらなかったらしく、早々に離脱してきたとのこと)が、みんなを出迎えてくれて、結局いつもの顔ぶれでのサマーウィーン第2ラウンドがスタート♪

みんなでのんびりホラー映画を見て楽しいひとときを過ごす中、スタン大叔父さんが〝サマーウィーンとは結局どういう日なのか?〟について語り出します。
サマーウィーンの真の目的は、お菓子をもらうことでも、仮装することでも、誰かを怖がらせる事でもない…
それに続く台詞が今回取り上げる台詞です。

いかにもこのエピソードの総括!といった感じの台詞で、なんだか〝ちょっとイイ話〟的な雰囲気で終わりそうな気がしますが…
果たして本当にそうなるのでしょうか?笑

そんなこの台詞を読み解く鍵は、関係副詞
そもそも関係副詞とはどういうものだったか?
どう日本語に訳せばいいのか?
…そのあたりをひとつずつチェックしながら、このスタン大叔父さん渾身のスピーチを一緒に読み解きましょう♪

【今回の注目ポイント!】関係副詞の when

It’s a day when the whole family can get together in one place and celebrate what really matters.

今回注目していただきたいのは、黄色いマーカーを引いている when の部分。
この when は関係副詞と呼ばれるものです。

関係副詞の when の役割

関係副詞の when は、 day 「日」や year 「1年」などの〝時〟を表す単語と、それがどんな日か? どんな年か?を説明する文を、くっつける役割を担っている語です。

例えば…

the day + I met you. (私はあなたに会った。)

the day when I met you (私があなたに会った日)

the year + She graduated from the university. (彼女はその大学を卒業した。)

the year when she graduated from the university (彼女がその大学を卒業した年)

こんなふうに、まさに単語と文をつなぐ接着剤のような役目を果たしているのが when なのです!

日本語に訳すときは、when の後ろの文章を先に訳して、その後に when の前に置かれている時を表す単語(文法的には先行詞と呼ばれます)を訳すと上手くいくことが多いです。

なので今回の台詞の場合だと…

It’s a day when the whole family can get together in one place and celebrate what really matters.

まず when の前に a day という時を表す単語が置かれているので、これが先行詞で間違いなさそうですね♪
そして when の後ろにつらつらと繋がっている青マーカーを引いた長~い文…!
これが a day がどんな日なのかを説明する部分にあたります。

なので a day から文末までの部分は 〝the whole family ~ what really matters な日〟と訳すことになるわけです!

〝それはわかったけど、その青マーカーの部分が長すぎて心が折れそう…!〟
という声が聞こえてきそうですが、ご安心を!
長い文ですが、ひとつひとつの単語や表現はそれほど難しいものではないので、このあとじっくり一緒に確認しながら訳していきましょう♪

関係副詞と関係代名詞はどう違う?

さて、今回関係副詞という言葉を聞いて、
〝関係代名詞っていう文法事項もなかったっけ? 何がどう違うんだろう?〟
と思われたかたもいるかもしれません。

関係副詞と関係代名詞、どちらも大きなくくりでは〝関係詞〟で、先行詞となる名詞に、それを説明するための文をくっつける役割という点は共通しています。

ではどこが違うのかというと、関係詞の後ろに続く文が〝完全な文として成立するか、しないか〟、これがポイントになります!

例えば、関係副詞を使った文と関係代名詞を使った文の、それぞれの関係詞の後ろに続く文を抜き出してみると…

【関係代名詞の場合】
the man who I met yesterday (私が昨日会った男性)

I met yesterday.met の目的語がないから誰に会ったのかわからない! 不完全な文!

【関係副詞の場合】
the day when I met the man (私がその男性に会った日)

I met the man.ちゃんと met の目的語(the man)がある完全な文!

関係代名詞の場合は、関係詞の後ろに続く文の中で、先行詞が主語や目的語など、文の構成要素として欠かせない役割を果たしているので、関係詞の後ろの文だけを抜き出すと不完全でおかしな文になってしまうのです。

一方、関係副詞の場合は、関係詞の後ろに続く文の中で、先行詞は時間や場所など〝あれば状況がより詳しくわかるけど、なくても文としては成立する〟という役割を担っているため、関係詞の後ろの文だけを抜き出しても、それだけで文が成立します。

普段英語を話したり書いたりするときに、そこまでこのことを深く意識している人はおそらくいないと思いますが…
でも、知識としてしっかり理解しておくと、関係詞への苦手意識がぐぐっと下がるはず♪
関係詞が使われている文を見かけたときには、こんな違いも少し思い出してくださいね!

・関係副詞の when は〝時〟を表す語に、
 それがどんな〝時〟だったかを説明する文をくっつける役割を果たしている

・関係代名詞との違いは、関係詞の後ろに続く文が完全な文であるかどうか
 (関係詞の後ろに続く文が完全でないのが関係代名詞、
 関係詞の後ろに続く文が完全な文なのが関係副詞)

【読解 tips】ディズニーソングで覚える単語&イディオム etc.

続いてその他の細かい単語や文法事項のチェックにいきましょう!

It’s a day when the ①whole family can ②get together in one place and celebrate ③what really matters.

①【単語】whole … 全体の、すべての

つづりを見ただけでは〝一体これは何の単語?〟と戸惑ってしまう whole という単語ですが、実はコレ、誕生日やクリスマスによく買われる〝ホールケーキ〟の〝ホール〟なんです!
いや、ディズニーファンのかたなら『アラジン』の名曲「ホール・ニュー・ワールド」の〝ホール〟と説明したほうがわかりやすいかもしれませんね 笑

こちらを辞書で引くと形容詞として「全体の」「すべての」といった意味が最初に出てきます。
今回の台詞では family 「家族」という名詞を修飾して、〝家族みんな〟〝家族全員〟といった意味になるイメージでしょうか。

余談ですが、「ホール・ニュー・ワールド」の〝ホール〟は new 「新しい」という形容詞を修飾している副詞で、辞書では「完全に」といった訳が紹介されています。
〝まるっきり新しい世界〟、というわけですね♡

②【イディオム】get together … 集まる

get together はイディオムで、「集まる」という意味になります。

ディズニーソングにも、1961年の実写映画『罠にかかったパパとママ』に「Let’s Get Together」というシャーマン兄弟作詞作曲の挿入歌があるのですが、みなさんはご存知でしょうか…?
実は私はその昔、ディズニーソングのコンピレーション CD に収録されていたこの曲を聞いて、 get together というイディオムを暗記しました 笑

今では CD で音源を聞くだけでなく、Disney+ で映画そのものを鑑賞することもできますので、ぜひチェックして一緒に歌ってみてください♪

③【文法】関係代名詞のwhat

ここに登場している what は関係代名詞の what
関係代名詞といえば who や that が思い浮かびますが、それらと what の決定的な違いは、 what という関係代名詞の中には既に先行詞(関係代名詞の後ろの文に修飾される名詞)が含まれているところ。

実際に今回の台詞でいうと、
what really matters

the thing which really matters
と言い換えることが可能なのです!

matter には動詞として「重要である」という意味があるので、what really matters は〝本当に重要なこと〟と訳すことができそうですね♪

【和訳に挑戦!】ちょっといい話? それとも…?

最後の仕上げとして、ここまでの内容を総まとめ。
スタン大叔父さんが語る〝サマーウィーンで本当に重要なこと〟とは、一体何なのでしょう…?

It’s a day when the whole family can get together in one place and celebrate what really matters.

まずこの文の主語&動詞にあたる it’s 。
ここについては、スタンはこの台詞の前に〝サマーウィーンの目的はお菓子でも仮装でも人を怖がらすことでもない〟という主旨のことを言っているので、 it = サマーウィーンのことと考えてよいでしょう。

そして次に現れるのが、今回のポイントである〝a day + 関係副詞の when +文〟 という並びの部分。
ここは 〝the whole family ~ what really matters な日〟と訳すと良い、というのは今回の文法解説の項で確認したとおりです。
関係副詞 when の後ろに続く文もかなり長いので、一旦抜き出して見ていきましょう。

the whole family can get together in one place and celebrate what really matters

まずこの文の主語は the whole family
先ほど単語の確認をしたとおり〝家族みんな〟と訳してみましょう。

次に動詞についてですが、助動詞 can の後ろに get がある他に、中盤に and で celebrate 「〈特定の日・めでたい事〉を祝う」という動詞もつながっていますね。
この文はどうやら〝家族みんなが get together in one place できて、なおかつ celebrate what really matters できる日〟という構造になっているようです。

そして、 get together in one place は〝ひとつの場所に集まる〟、 celebrate what really matters は〝本当に重要なことを祝う〟と訳せることは、これまでの説明で見てきたとおり♪

なので、これらの情報をすべてつなげると…
〝サマーウィーンは、家族みんながひとつの場所に集まって、本当に重要なことを祝うことができる日だ〟
という感じの日本語訳になります。
まさに〝まとめの台詞〟〝締めの台詞〟という感じですね 笑

ちなみに日本語吹替の訳はこうなっていました。

It’s a day when the whole family can get together in one place and celebrate what really matters.
サマーウィーンは家族みんなが集まって大切なことを祝うためにあるんだよ

直訳とほとんど同じ内容になっていますね!

ちなみに、この台詞には続きがあって、その〝大切なこと〟とは一体何か?をスタン大叔父さんが最後にひとこと付け加えて教えてくれます。
ここで喋っているのがミッキーやプーさんあたりであれば、ここで〝大切な人との絆〟とか〝楽しむ心〟とか、そういった言葉が出てきそうなのですが、残念ながら(?)台詞の主はインチキ商売でお馴染みのスタン大叔父さん。
サマーウィーンで大切な事… それは pure evil 、すなわち〝純粋な悪〟なのだそうです!
なんだか「グラビティフォールズ」らしいオチというか、なんというか…笑


ということで、ここまで〝「怪奇ゾーン グラビティフォールズ」のハロウィーンエピソードの台詞から学ぶ英文法〟にお付き合いいただきありがとうございました♡

英語圏のコメディ作品に独特のまわりくどい・皮肉っぽい表現が多いのですが、こういう日本とは少し違う笑いのセンスに触れられるという点で、ディズニー・チャンネルのアニメーションシリーズはすごくおもしろい英語学習教材になるということを、私自身も改めて実感することができました!
改めて、Disney+ でアニメーションシリーズでも英語字幕が表示できるようになったことに心から感謝…!(サービス開始当初は英語字幕の表示ができなかったんですよー)

もしもこれをきっかけに「グラビティフォールズ」に興味をもってくださったがいらっしゃったら、ぜひ他のエピソードもチェックしてみてくださいね。
たくさんの恐怖と笑いと感動がグラビティフォールズであなたを待っていますよ!

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