Momijiが実際にDisney+の作品を使って勉強する中で、気になった文法事項や表現を紹介していきます。
今回は「ちいさなプリンセス ソフィア」のシーズン1第17話「エンチャンシアのうた」より、「『大きい』を表す単語の使いわけ」のお話です!
感謝の気持ちを「大きい」に込めて…
長らく続けてきたこのエピソードにまつわる投稿もこれでラスト。
今回はハッピーエンドなフィナーレの場面の台詞に注目します。
ベルのアドバイスに従って「友達が本当に喜んでくれること」をしようと決意したソフィアは、観客の前で正直にカエルの声の魔法について説明し、ルビーとジェイドに国歌斉唱の役目を譲ることにします。
ソフィアに促されてステージに上がった2人が、心から嬉しそうにソフィアにかける台詞がこちらです。
This is a really big honor!
(こんな嬉しいことってないよ!)Huge! It’s a huge honor!
ちいさなプリンセス ソフィア シーズン1第17話 エンチャンシアのうた 00:20:30~
(最高! まるで夢みたい!)
※台詞内のマーカーは筆者が独自に追加
この台詞については、吹替の日本語訳はかなり意訳されているので、英語の台詞のほうを細かく見ていきましょう♪
a honorは「名誉なこと」「光栄なこと」という意味。
そこに大きさを表す形容詞がつくことで、〝国歌斉唱=大きな名誉、とても光栄なこと〟というルビーやジェイドの想いをさらに強調しています。
ジェイドが言う最初の台詞では、bigという単語を使って〝本当に大きな名誉だ〟ということを言っています。
でもそれだけじゃ感謝の気持ちを表現し足りなかったようで、ルビーが言う2つ目の台詞ではhugeが登場!
hugeの意味は「巨大な」「莫大な」。
とにかくbigよりもさらに大きなものを表現できる形容詞です。
できるだけ直訳に近いかたちで日本語にするなら〝とんでもない名誉〟〝たいへんな名誉〟といったところでしょうか?
大きさにまつわる表現を使い分けてソフィアへの感謝の気持ちを伝えようとするふたりが、とても微笑ましい場面ですね。
こうして心からの反省の気持ちを伝えることができたソフィアは、ようやくカエルの声の魔法が解け、最後にはルビー&ジェイドと3人揃って国歌を歌うことができたのでした。
めでたしめでたし~♪
「大きい」界のツートップ!? bigとlarge
そんなハッピーエンドなラストシーンにちなんで、ここからは「大きい」を表す単語について見ていきたいと思います!
先程の台詞にはまずbigという形容詞が出てきました。
「大きい」という意味の単語の中で、いちばん最初に学校の授業で習うのがコレだと思います。
そして、その次に習う「大きい」は、おそらくlarge。
bigとlarge。
〝「大きい」を表す2大形容詞〟と呼んでも過言ではないこの2つの単語ですが、一体どこが違うのでしょう?
『ジーニアス英和辞典 第5版 用例プラス対応』(大修館書店)のbigの項の類語比較のコーナーには、「bigは重さ・かさに,largeは大きさ・広さに重点がある」と、その使いわけについて説明されています。
この説明だけだとちょっと漠然としていますが、たとえば〝Lサイズがあるものの大きさをいうときは、基本的にlargeを使えばOK〟と考えると、少しはわかりやすいかもしれません。
(そもそもLサイズのLはlargeの頭文字ですもんね!)
こちらも『ジーニアス英和辞典』で挙げられている例なのですが、「大きいサイズのコーラ」と英語で言う場合、large cokeとはいいますが、big cokeとはいわないのです。
a large honorとは言わない理由
それでは、今回のルビーとジェイドの台詞のように、honor「名誉」という抽象的な概念の程度の大きさを表したい場合はどうなるのでしょうか?
実際の台詞にはbigが使われていますが、これをa large honorとしてはダメなのでしょうか?
結論から言うと…その答えはNo!
a large honorとはいわないのです。
『ジーニアス英和辞典』にも「程度の大きさ」について表すときにはlargeは用いない旨が説明されています。
たとえば、a big honor(大きな名誉)やa big mistake(大きな失敗)という言い方はするけれど、a large honorやa large mistakeとはいわないのです。
日本語にするとbigもlargeも「大きい」という意味になりますが、こうしてじっくり調べてみると、その中にはひと言では説明しきれないいろいろなニュアンスが詰まっていることが垣間見えますね…!
すぐには完璧に理解できなくてももちろん大丈夫!
私自身もまだまだ完璧な理解には程遠い勉強中の身です!笑
実際にその単語や表現が使われている例にたくさん触れながら、少しずつ理解を深めていければそれでOKですし、それが英語学習の面白さ・楽しさだと思います♪
これからもお気に入りの物語やキャラクターを通して、どんどん英語に触れていきましょう!
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