Momijiが実際にDisney+の作品を使って勉強する中で、英文法的に〝気になるな〟〝おもしろいな〟と思った台詞を、文法の解説とともにご紹介♪
今回は『リトル・マーメイド』より、does を使った強調表現が登場するトリトンの台詞を取り上げます。
【今回の台詞】アリエルの覚悟に触れて…
今回取り上げる台詞はこちら。
She really does love him, doesn’t she, Sebastian?
リトル・マーメイド 01:15:42~
実は… 今回が『リトル・マーメイド』編の最後の学習記録となります!
ラストを飾るのは、ようやくアースラとの戦いが終わり、元の姿に戻ることができたトリトン王の台詞。
浜辺に打ち上げられたエリックを切なそうに見つめる娘の姿を前に、トリトンはセバスチャンにこう尋ねかけます。
アリエルとエリックの恋愛はもちろんですが、アリエルとトリトンの親子愛も『リトル・マーメイド』の物語の重要な要素。
このラストシーンで涙せずにはいられない!というディズニーファンのかたも多いのではないでしょうか♡
そしてこの台詞、英文法的には強調表現が使われている文で、そこからもトリトンのアリエルへの理解が深まっていること感じられる仕掛けになっているのですが…
みなさん気づきましたでしょうか?
今回はそのあたりに注目しながら、この台詞を深掘りしていきたいと思います!
【今回の注目ポイント!】 謎の does の正体は強調表現!
She really does love him, doesn’t she, Sebastian?
この台詞のマーカー部分を見て違和感を感じたあなたは、なかなかの英文法センスの持ち主!
本来であればこの文は、
She really loves him, doesn’t she, Sebastian?
となって、わざわざ does を入れる必要はないはずです。
一体この does の正体は何なのかというと…
それは〝強調表現〟!
この文の内容は本当なんだよ!ということを強調したい場合に、その文の主語や時制に応じて do を助動詞として置くことがあるのです。
たとえばこんな感じです!
I do like this movie. (私は本当にこの映画が好きなんです。)
He does hope you’ll come to the party. (彼はあなたがパーティーに来ることを心から願っている。)
She did leave the office at six o’clock yesterday. (彼女は確かに昨日の6時に退社した。)
明確に〝強調の do は必ずこう訳す!〟という訳し方があるわけではないので、少しわかりづらいかもですが…
文の内容が事実であることを強調するような日本語訳になっていることがお分かりいただけるかと思います。
また、助動詞 do/does/did の後ろに置かれる本来の動詞は原形になる、という点もお忘れなく~!
今回のトリトンの台詞は主語が she かつ現在の話をしているので、助動詞 do は does のかたちで使われているというわけですね!
しょっちゅう使う表現というわけではありませんが、こういうドラマティックな場面ではとても便利な表現ですので、ぜひ覚えておいてくださいね♪
・動詞の前に助動詞の do を置くことで、文の内容が事実であることを、
より強調することができる
・助動詞do のかたちは主語や時制に応じて does や did に変わる
・助動詞do の後ろに置かれる本来の動詞は原形になる
【読解 tips】意外と便利!付加疑問文
続いてその他の細かい文法事項のチェックです!
今回はそれほど長い台詞ではないので、最後に登場する〝付加疑問〟についてだけ、さらっと確認しておきましょう♪
She really does love him, ①doesn’t she, Sebastian?
①【文法】付加疑問文
〝〇〇ですか?〟と質問するまではいかないけれど、〝〇〇ですよね?〟と相手に念押しするときに使う表現…
それが付加疑問文です!
学校の授業で習う文法事項の中ではオマケ扱いされているイメージが強いですが、日常会話では結構役に立つ便利な表現だと思います。
付加疑問文の作り方は、ルールを覚えるのが少し面倒ではありますが、いったん覚えてしまえばあとはそれほど難しくはないはず!
①元の文が肯定文なら否定文、否定文なら肯定文の形を考える。
(今回の台詞であれば She really doesn’t love him.)
↓
②①の文を疑問文にする。
(Doesn’t she really love him?)
↓
③②の文の代名詞と主語(人の名前などが入っていたら代名詞に置き換える)の部分のみを抜き出す。
(doesn’t she)
↓
④〝元の文+ , + ③で抜き出した箇所 + ?〟という語順に並べて完成!
(She really does love him, doesn’t she?)
ちょっと長くて複雑な手順ですが、何度も繰り返し例文に触れることでだんだんとコツが掴めてくるはずです!
ファイト~!
【和訳に挑戦!】ようやく伝わったアリエルの愛♡
最後の仕上げとして、ここまでの内容を総まとめ!
今回のトリトンの台詞の日本語訳を考えてみましょう♪
She really does love him, doesn’t she, Sebastian?
先ほど確認したように、love の前に本来なくても構わない does が置かれているのは、強調の意味を表したいから!でしたよね。
そのうえ、really も love を強調する副詞なので、〝本当に〟や〝心から〟など、とにかくアリエルが本気でエリックを愛していることを強調するような訳にしてあげるのが良いかと思います♪
そしてセバスチャンに対してそのことを念押しして確認するように、付加疑問文の形にもなっています。
なので、台詞全体の直訳は…
〝彼女は本当に彼を心の底から愛しているのだな、セバスチャン?〟
という感じになります。
ちなみに、公式の日本語吹替の訳はこうなっています。
She really does love him, doesn’t she, Sebastian?
アリエルは彼を愛しとるな、どうだ、セバスチャン?
そこまで強調の意味が強く出ている訳ではありませんが…
それでも、あれほど人間を毛嫌いしていたトリトンが、アリエルの想いにようやく理解を示してくれたことが伝わってきて、この台詞から始まる一連の場面は本当に感動的ですよね…!
ということで、『リトル・マーメイド』の台詞で学ぶ文法事項シリーズは、これにてようやく完結!です!
ディズニー映画で英語を学ぶと、最後にはほぼ必ずハッピーエンドで幸せな気分で学習を終えられるのが嬉しいですね♡
このブログを通して、『リトル・マーメイド』の物語を楽しみながら、単語や文法などひとつでもみなさんの英語の知識が増えていたら嬉しいです♪
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